みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の神宮です。
暑い毎日のお出かけには、涼しい美術館がおすすめです。
美しいと思う瞬間を、たくさん持ってみてくださいね。
色の感覚を磨く、最も近道だと思っています。

京都国立近代美術館で6日まで開催されていた、「技を極める」という展示、ご覧になった方もいらっしゃるかと思います。
「日本の工芸品とヴァンクリーフ&アーペルのハイジュエリーと日本の工芸展」と題された催しは、いわゆる「ヴァンクリ」といわれる、フランス、パリのハイジュエリーのブランドの作品と、日本の工芸品とを対比させて、日本とフランスの技術を紹介するというもの。
パリもかつての都であった京都も、文化の中心であり、熟練した職人の技があってこそ生まれた素晴らしい作品がその地で造られ、その技は一子相伝で伝えられていると言われます。
ヴァンクリを象徴する技といわれるミステリーセッティングは、宝石を支える爪が表からは見えないよう、宝石と宝石を並べてセッティングするもので、ヴァンクリの中でも特に専門性の高い職人のみが手掛けるものだそうです。
熟練した職人でも、ひとつのブローチをしあげるのに300時間以上かかるとのこと。
日本の作品の中で気になったのは、服部峻昇氏の棗(なつめ)、「宙」という作品です。
天の川のような模様は、玉虫の羽を切って漆で張り合わせたものだとか。緑や青の、人工では作りえない色の美しさが表現されていて、まさに、色は自然から学べ、を芸術の域に高めた作品だと思いました。
とうとう京都まで足を運ぶことができなかった展覧会。
図録を取り寄せて、じっくり味わってみたいと思います。