ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

皆さん、こんにちは。フォーサイトFP講師の伊藤亮太です。よくあるFP相談の一つにNISAやiDeCoにおける運用があります。そこで、今回は、投資ビギナーのお客様に、NISAやiDeCoをわかりやすく説明するにはどうすればよいか? 内容というよりも説明の仕方について二回に分けて解説していきたいと思います。

■世代、家族構成ごとに変化をつけてみる

まず、NISAとiDeCoといった税制面でお得な仕組みがあるという点は易しく解説すべきです。その際に、両方行うべきか、まずはどちらかを行うべきかも含めて話をしましょう。

ご存じの通り、NISAには一般NISAとつみたてNISAがあります。2種類あるため混同するケースも見受けられます。そのため、大きく違う点を説明しましょう。

「いずれも運用中の分配金や売買益は非課税ですが、運用できる期間が違います。一般NISAは最長5年間の非課税期間が、つみたてNISAは最長20年間の非課税期間があります。長い方がお得に感じますよね。ただし、投資できる金額も異なります。一般NISAは年間120万円(現状)、つみたてNISAは年間40万円です。まとめて投資を行う方法にするか、コツコツ積み立てていく方法にするか。お客様の場合どちらがよろしいですか?」

最終的にお客様が理解し判断できるような説明がよいでしょう。なお、お客様の世代や家族構成によってアドバイスの仕方を変える配慮もあってよいと思います。例えば、20代の大学生でこれから資産運用にチャレンジしたいとお考えの場合は、長期投資の重要性を唱えるとともに、お試しで数年間やってみるというスタイルもありと説明します。投資金額から見て大学生の場合はつみたてNISAの方が望ましいともいえるものの、お客様の好みもあると思うため、どちらにするかが決められるように説明することが大切です。

また、家族でNISAを検討している場合には、それぞれが運用する株式や投資信託を分散させ、できるだけ偏りのない、同じものにならないような資産構成にした方がよい旨も説明しましょう。

「皆で同じもので運用するよりも、家族の中でも資産を分散させリスクを低減させていくほうがよいですよ。例えば、大学生のお子様はつみたてNISAで運用します。A様と奥様は一般NISAで運用します。余剰資金をうまく活用するためです。そして、先進国を中心に国をわける、投資する業種をわけるなどリスクを軽減できるような運用を展開していきましょう。」

こうした説明をいれると、より一層運用への関心が高まり、営業マン任せにせず真剣度合いが増すと思います。なお、損した場合の損益通算がNISAでは難しい点も易しく説明できるとよいでしょう。

<過去問題の演習>

3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】

Aさんが、取得日が2015年10月1日の土地を譲渡する場合、その譲渡日が2020年1月1日以降であれば、当該譲渡は、所得税における長期譲渡所得に区分される。

<解答> ×

2021年1月1日以降であれば、長期譲渡所得に分類されます。

【問題2】

書面によらない贈与契約は、既に履行が終わった部分を除き、各当事者が解除をすることができる。

<解答> 〇

口頭などであれば、撤回可能です。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★