ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ
プラチナカードとブラックカード、その実態は?

 年収が高いかどうか、資産がおありかどうかを判断する材料にクレジットカードのタイプがあります。あくまで参考として捉えていただければと思いますが、2011年に楽天インサイトが行った「クレジットカードに関する調査」によれば、保有するメインのクレジットカードをタイプ別にわけると、一般カードが87.0%、ゴールドカードが11.3%、プラチナカード以上が1.4%となっています。以前に比べると現在の方がゴールドカード以上を得るハードルは下がってきているといえるため、現在はもう少しゴールドカード以上の保有割合が上昇しているかもしれません。とはいえ、プラチナカードやブラックカードとなると、カード会社によっては今でもそう簡単には取得できないケースも多々あります。

 特に、アメリカン・エキスプレス(以下、アメックス)のプラチナカードやセンチュリオンカード(俗にブラックカードと呼ばれる)は、年会費も高く、インビテーション(招待)制のため、入手するためにはゴールドカードの取得からはじめる必要があります(ゴールドカード→プラチナカード→センチュリオンカード)。年収ベースは公表されていませんが、アメックスのプラチナカードを取得するためには、年収1,000万円以上ないと厳しいのではないかと想定されます。なお、JCBのブラックカード「JCBザ・クラス」においては、以前は審査基準に年収1,500万円以上という要件がありました。こうした格式高いクレジットカード保有者は、一般的には富裕層とみなしてよいでしょう。なお、アメックスの場合、ゴールドカードでも年会費は31,900円(税込)、プラチナカードの場合で年会費143,000円(税込)、センチュリオンカードですと年会費が385,000円(税込)となっています。

 なお、年収が1,000万円未満であっても、審査基準を通過できるプラチナカードも存在します。例えば、MUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレスの場合、20歳以上で本人に安定した収入があることが要件となっています。そのため、年収の高さを要件とはしていない可能性があります。

 プラチナカード以上は、一般的にはインビテーション(招待)制がほとんどです。そのため、利用条件を満たした場合に、カード会社から本人に直接送付されます。ただ中には直接ご自身が申し込むことによってプラチナカードを取得することができるものもあります。参考までに、ご自身で直接申し込みができるプラチナカードには、上記に示したMUFGカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードがあります。年会費は22,000円(税込)とお手頃価格となっています。この他、三井住友プラチナカードでは、年会費が55,000円(税込)です。年会費が低く抑えられているため、加入しやすいのがポイントです。なお、真の富裕層は、インビテーション制のカードを保有している方が多いかもしれません。

 もう一つ是非知っておいていただきたいことがあります。楽天インサイトの調査によれば、10年以上継続してクレジットカードを利用する人は、タイプ別に見ると、一般カードで18.6%、ゴールドカードで33.6%、プラチナカード以上で42.9%となっています。要は、カードの格が高くなればなるほど継続保有者が多いということ。サービスの良さなどを気に入る方もいるでしょうし、そもそも愛着がわき手放せないという方もいるものと思われます。

 あくまで、保有カードは一つの基準に過ぎません。色だけで判断するのではなく、カード会社、カード自体が何かなどをしっかり確認し判断する必要があります。中には、年会費が馬鹿馬鹿しいということで、年会費無料であったり安いカードをあえて利用している富裕層もいます。あくまでもこうしたカードを保有しているのであれば、富裕層の可能性が高いという目安にする程度にしておくべきなのかもしれませんね。

<過去問題の演習>

3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】

国民健康保険の被保険者(一定の障害の状態にない)は、原則として、65歳になると国民健康保険の被保険者資格を喪失し、後期高齢者医療制度の被保険者となる。

<解答> ✕

後期高齢者医療制度は、75歳以上(一定の障害の状態にある者は65歳以上)の方が該当します。

【問題2】

雇用保険の基本手当を受給するためには、倒産、解雇および雇止めなどの場合を除き、原則として、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12ヵ月以上あることなどの要件を満たす必要がある。

<解答> ○

自己都合の場合の条件の一つは、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12ヵ月以上あることです。倒産、解雇および雇止めなどの場合は、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヵ月以上あることが条件の一つになります。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★