ITパスポート講座の講師ブログ

確率データをどう使う?

皆さん、こんにちは!
ITパスポート講座担当の小野です。
毎日いろんなことがあって大変だと思いますが、
今日もがんばっていきましょう!

ITパスポートでは確率についても勉強しなければなりませんね。
以前からある事柄の確率について気になっていたことがありました。
最近、そのデータを知ることができて、「う~~~ん」と思うことがあったので紹介したいと思います。
それは地震保険です。

地震保険はこれまで「全損(100%)」、「半損(50%)」、「一部損(5%)」
という3つの区分に分かれていました。
(  )内は保険契約額に対する支払い上限で、
「全損」と認定された場合には保険契約額の100%の保険金が支払われるということです。

そこで気になるのはそれぞれの区分の判定割合ですよね。
ちょっと調べてみると、東日本大震災のときのデータが出てきました。
それによると、「全損」と認定されたのは地震保険の支払い対象となった件数のうちの
4.9%、「半損」は24.2%、「一部損」は70.9%です。
建物に関する部分だけ見てみると「全損」は4.7%、「半損」は16.5%、「一部損」は78.8%です。

う~~~ん。

東日本大震災でさえ、「全損」は4.7%ですか・・・。
そもそも地震保険は火災保険契約額の50%相当額までしか契約できず、
保険金支払額上限はその金額と時価のうちの低い方です。

新築時に3,000万円の建物を建て3,000万円の火災保険に入った場合、
「全損」と認定されても、保険金として支払われるのは1,500万円であり、
そのときの時価が上限です。築年数が20年くらいになっていると時価は1,000万円くらいでしょう。
しかも「全損」と認定される確率は4.9%。7~8割は5%ですから、
3,000万円の契約の場合、受け取る保険金は150万円です。

さて、このデータにもとづいてどう判断しましょうか? 
地震では莫大な被害を被るのでたとえほんの少しでも保険金を受け取ることができれば
大変助かるので区分のことなど気にせずに加入すべきという考え方もあるでしょうし、
いやいや、8割の確率で「一部損」になるのであれば150万円を自分で貯金しておいたほうがいいでしょ?
と考え方もあるでしょう。いやぁ、悩ましいですね。