簿記講座の講師ブログ

本当に投資家保護なのか?

皆さん、こんにちは。
簿記講座担当の小野です。
“食欲の秋”が近づいてきましたが、このまま食欲があがるとマズイ今日この頃です。

FXの取引倍率が現在になるとの報道を目にしました。
現在25倍とされているところを10倍まで下げるそうです。

「うぉ~~~~~! それじゃ、資金効率が激悪になるじゃないですか! 
そんなことしてくれなくても、自分で管理できますよ!」
というのが、正直なところです。

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上記のように、倍率25倍の時には、4万円を元手に4万円の利益を得ることができます。
これがFXを使った運用の際の特徴である資金の効率性です。
4万円を元手に4万円稼ぐことができるのですから、利益率100%です。

これが10倍になるとどう変わるでしょう? 
$10,000買うために10万円の証拠金が必要になります。
つまり、10万円を元手に4万稼ぐことになり、利益率は40%まで落ちてしまいます。
同じようにうまく取引しても、利益率がガタ落ちしてしまうんですね。 

上記の例では$1=\96になってしまったら、4万円の損失を被ることになります。
つまり、元手がすっからかんになってしまいます。
金融庁はこれを問題にしているようで、
元手がすっからかんになる投資家を出さないために、
証拠金倍率を上げようとしているみたいです。

でも証拠金倍率を上げても、4円の変動で4万円損失が出るのは変わりません。
元手がすっからかんになるかどうかの違いだけです。
それで投資家を保護するといえるのかどうか・・・。う~ん。

そんなことより、もっと根幹的な金融教育そのものを充実させる方向に行かなければならないのではないか? 
と思う今日この頃です。