簿記講座の講師ブログ

アメリカの法人税率はめちゃめちゃ高いのに、なぜ世界最大の資本主義国家であり続けるのか

皆さん、こんにちは。
 
少しずつですが、日本の景気はよくなっていると言われています。
でも、まだまだがんばっていかなければなりませんね。

日本の今後を左右する成長戦略の一環として法人税率の引き下げが検討されています。
アメリカは約40%、日本は約35%、ヨーロッパは約22%、アジアはほとんど20%以下といった具合で、
アメリカを除けば日本の法人税率はとても高すぎるというわけです。

だから、日本企業が国際競争力を高めたり、海外企業の日本への進出を促すためには、
法人税率を引き下げる必要があると主張されます。

でも、世界で最も企業が集積し、最も経済活動が活発なアメリカの法人税率は40%なんですね。
なぜでしょう? ちなみに日本のGDPが500兆円くらいなのに対して、
アメリカのGDPは1,500兆円くらいですから、日本約3倍の経済活動が行われているということでしょう。

そこで、日本企業がアメリカに進出する理由を考えてみましょう。
自動車メーカーをはじめ、多くのメーカーはアメリカに進出しています。
製品の欠陥をねつ造されたりされながらも(結局は消費者の自作自演でした)、

なぜ多くの日本企業がアメリカに進出するのでしょう? 

それは、アメリカ(人)の購買力がスゴイからです。
先進国(世界の中で相対的に豊か)でありながら、人口が増え続けている数少ない国だから、
国全体の購買力が高まるのでしょう。

1人で生活するときより2人で生活するときのほうが食品もたくさん必要になりますし、
娯楽にもより多くのお金がかかるでしょう。
つまり、アメリカでは、商品を買い手となる「人」が多く、さらに増え続けているんです。

だから、多くの企業がアメリカ人に商品を売ろうとしてアメリカに進出するわけです。
たくさんの人に売れれば、多少税金を取られたところで企業の手取りは増えますからね。
 
とすれば、日本に必要な成長戦略は法人税を引き下げることだけではなく、
人口を増やす(最低でも減らさない)ことです。
結婚をして子どもが欲しいと思っている若者たちすべての願いが実現する社会になりますように!