簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

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28

2015/12

また出た!

0:00:45 | 未分類 |

皆さん、こんにちは。

今年最後のブログは、会計が理解されていないために生じる悲劇(?)を取り上げたいと思います。
これまでもこのブログで取り上げてきた話ですが、また、繰り返されました。

安倍首相は新三本の矢としてGDPを600兆円へ増加させる
(現在は約500兆円)目標を立てました。結構、野心的です。

GDPは次のように計算されます。

GDP=個人消費+投資+政府支出+純輸出

投資の大部分は企業による投資(在庫・設備など)です。
ここで、また、誤解にもとづく主張がなされてしまいました(泣)。

ある議員曰く「企業は過去最高益を更新して、利益をたくさん内部留保しているのだから、
それを従業員への賃金アップと設備投資へ回して欲しい」。

・・・・・・・・・・・・。あぁ、やっぱり会計は理解されていないのね・・・・。

リーマンショックのときは「企業は非正規社員を解雇せず、内部留保を使って雇い続けるべきだ」、
東日本大震災の時は「東電は内部留保を使って福島の方へ賠償すべきだ」
と同じような発言が続いてきました。

簿記を学習した方はすでにおわかりだと思います。
内部留保された利益はB/Sの貸方の話で、
従業員への給与や設備投資の原資である現金・預金は借方側の話ですよね。
つまり、内部留保があることと、給与アップや設備投資ができるかどうかは別の問題なんです。

来年も、簿記・会計の知識を多くの方々へお伝えし、
簿記・会計がもっと多くの国民の皆さんの意思決定に使われるよう努力していこうと、
心に誓った次第です。

来年もよろしくお願いいたします。



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2015/12

生産性を上げるために

0:00:39 | 未分類 |

皆さん、こんにちは。

簿記の技術は経理事務の生産性を飛躍的に上昇させましたが、
世の中では、生産性を下げるような事象がどんどん起こっています。

生産性は国民が生み出した価値の合計(GDP)を労働時間で割って計算します。
上げるためには価値をより多く産み出すか、労働時間を減らすかのどちらかです。

例えばアメリカは1人当たりGDP55,597ドル、1人当たり労働時間1,790時間ですから、
労働生産性は約31.1ドルです。日本は36,332ドル、1,745時間で、労働生産性は約20.8ドルです。
日本人の労働時間は米国とほぼ同様ですが、生み出している価値がかなり低いわけです。

円安になったときには日本のGDPが低くなってしまう、統計手法の違いがあるなど、
単純比較できないかもしれませんが、それにしても日本とアメリカには大きな差がありますね。
ちなみにドイツは47,590ドル、1,379時間で、労働生産性は34.5ドルです。すごい!

いずれにしても、価値を産み出さない活動に、決して時間を使ってはいけません。
しかし、価値を生み出さない活動が多く求められるのが現実です。
先日、小学校の先生をしている友人から聞いた話です。

小学校の先生にとって通知表を書いてしまうと一段落つけると思っていました。
なんだかんだいっても夏休みは結構お休みになるのでは?と。
しかし、通知表を渡したあとに待っているのは親からの成績問い合わせ! 
なぜ、「うちの子の成績が○なのか? ◎でないのはなぜか?」といった問い合わせだそうです。

もちろん、あまりにひどい評価(事実をかけ離れている評価)であれば問い合わせるべきでしょうが、
ほとんどの問い合わせは特定の科目についての一段階の違いについての成績評価に集中しているそうです。
 
個人的には、小学生の通知表の成績が、○から◎へ一段階よくなって、どのくらいの価値が生まれるでしょう? 
皆さんは、ご自分が小学生の時に取った成績の中で○(昔でいうと3段階評価の2に相当?)だった科目と時期を覚えていますか? 
そしてその成績がその後の人生に影響を与えましたか? 

しかも現在の成績評価は絶対評価ですから、
成績は、ある基準を満たしているかどうかしか表しません。
全体の中でどのくらいの位置にいるのかを表さないのです。
とすれば、成績がその後の生徒の評価に及ぼす影響はあまりないでしょう。

私は自分の小学校の成績をほとんど覚えていません。
そして成績が将来に影響を与え始めたのは中学校の成績からでしょうか。
小学校の先生がつけた成績にあれこれ問い合わせをすると、
本来、生徒全体に対してなされるべきサービスが提供されず、
特定の生徒に対するサービス(問い合わせをしてきた親への対応)という、
しかもほとんど価値を生まない活動に時間が取られてしまうことになります。
その結果、生産性が下がり、先生が疲弊します。

あぁ、私も他人に不平を言わず、自分の仕事に集中することにしましょう。
もちろん、道場破りは「皆さんの合格」という大きな価値を生み出しますから、どんどんお問い合わせ下さいね!



皆さん、こんにちは。

「年金機構が株式投資で約8兆円の損失を出した」と聞いたら怒りますか?
世の中のメディアはすごく怒っていて、国民にも怒るようあおっています。
個人が解説しているいろいろなブログでも、
「国民よ、怒ろう! 私たちが納めた年金保険料がなくなったのだ!」
と怒っているようです。皆さんも怒りますか?

年金機構は私たちが納める年金保険料を運用しながら、年金給付するための機関です。
そんな年金機構が資産運用で損失が出てしまった。
大事な年金給付に使うお金を株式投資で運用し、
株価が下がったため損失が出てしまった。
これはけしからん!ってわけです。でもでもちょっと待って下さい。
それではあまりに短絡過ぎます!

年金機構は平成13年度に約40兆円の資産をもって活動を始めました。
毎年年金保険料を受け取り、年金を支払うとともに、平成26年までの13年間で、
累計50兆円の利益を得ています。13年で50兆円ですよ! 
世界中を大変な不景気に陥れたリーマンショックも乗り越えて、
東日本大震災による悪影響も乗り越えて、平成26年度末には138兆円の資産を有しています。
 
当然、株式は値動きします。値上がりすることもあれば値下がりすることもあるでしょう。
でも、私たち個人がより豊かになることを目指して経済活動を行う限り、
経済活動のメインプレーヤである企業の売上は増加し、利益は増え、その結果株価は上がります。

受講生の皆さんが知識をより増やそうと弊社をご利用下されば、
弊社は利益を獲得でき、その結果、弊社の価値は高まるのです。
また、働いている我々従業員も少しずつ豊かになります。そんな営みが国全体でおこなれ、
繰り返され、長期的には多くの国の株価は上昇してきました。

例えば、

日経平均:1960年4月100円  →  現在 19,000~20,000円
NYダウ:1896年5月40ドル  →  現在 17,000ドル~18,000ドル

長期的な株式投資はギャンブルではなく、
国全体の経済成長の果実を受け取るための行為です。
先進国では急激な成長はもう見込めないでしょうが、
少しずつ成長していくことは確かでしょう。
そのために個人は日々、一生懸命働いているのですから。

8兆円の損失は7~9月期の成績です。
8月に中国ショックがあり、日経平均もダウ平均も一時的に下がりました。
日経平均は17,000円くらいまで下がりましたね。

でも、今は20,000円を狙おうかというくらいに回復してます。
たぶん10~12月期には年金機構は大もうけしているでしょう。

そのとき、「年金機構よ、よくやった! 国民の財産を殖やしてくれてありがとう!」
という報道はあるでしょうかね。

たぶんないような・・・。成功しても褒められないのに、
失敗したときの突っ込みってすごいですよね。



皆さん、こんにちは。

今回は、勘定科目に関するご質問で、比較的多いものを取り上げたいと思います。
その筆頭は「未払金」と「未払費用」の違いは何かというご質問です。
 
「未払金」はすでに取引が終了してあとは支払いだけが残っている場合に使う勘定とイメージしてください。
例えば、備品や株式を購入して、代金をまだ支払っていない場合です。
購入という取引は終わりましたが、支払いは終わっていません。
このような場合の未払いの金額を「未払金」とします。

「未払費用」は取引が継続している状態で、まだ支払いをしていない場合に使う勘定とイメージしてください。
例えば、7月1日に、利率年6%(利息は1年後:来年の6月30日払い)で100万円のお金を借りたとします。
そして、12月31日に決算日がきたとします。
12月31日の時点で、お金を借りるというサービスを受け続けています(=取引が継続しています)。
しかし、そのサービスに対する費用(利息)の支払いは行っていません。
本来、利息は時間の経過とともに(厳密に言えば1秒ごとに)支払うべきですから、
12月31日の時点で今年支払うべき利息を計算しなければなりません。

このように、取引が継続している状態でまだその支払いをしていない場合に、
今年分の未払分を記録するための勘定が「未払費用(未払利息など)」です。

また、「商品を仕入れ、代金は月末に支払うこととした」という取引の仕訳で
「未払金」を使わずに「買掛金」を使うのはなぜか、というご質問もお受けします。
「月末払いだから未払金ではないのか?」という趣旨のご質問です。
 
確かに、多くの問題で、商品の仕入代金を後払いにするときには「代金は掛けとした」と表現され、
有価証券などを購入して代金を後払いにするときには「月末に支払うこととした」と表現されることが多いようです。
しかし、問題文の表現で勘定科目を使い分けているわけではありません。

商品の仕入という本業で生じた後払い項目を「買掛金」、
本業以外の取引で生じた後払い項目を「未払金」と呼んでいるのであり、
取引の性質によって使い分けているのです。
決して、問題文の表現で区別しないようにして下さい。

簿記が使われる現場では、取引が問題文で示されることはありませんから!



皆さん、こんにちは。

前回の件について、ちょっと考えてみましょう。

まず、還付制度が却下された最も大きな原因であったと考えられる
「政府から監視される」という点を考えてみましょう。

そもそも、還付制度は消費税のうち食料品に関する部分ですから、
監視されるのは食料品の消費状況だけです。
諸外国の状況を考えると“外食”は軽減税率の対象外とされる可能性が高いですから、
外食の際にはマイナンバーを伝えることもなく、
外食については政府に監視されることはないでしょう。
また、食料品以外の消費については制度の対象外であり、
それらの消費行動が政府に監視されることはないでしょう。

スーパーやコンビニで買い物を行う際にポイントカードを使っている方は多いでしょう。
ファミリーマートでパンを購入したときにTポイントカードを提示すれば、
CCCのサーバーに購入日、購入者、購入物、価格という情報が蓄積されています。
その買い物情報を提供する代わりに、購入代金の1%分のポイント(使途が限定されたお金)をもらいます。
CCCという民間企業に消費行動を監視されることに対しては全く無防備なのに、
政府に監視されることに敏感になるのはなぜでしょう? 
しかも政府から還付されるお金の使途は制限されていないのに・・・。
 
また、低所得者が誰なのか定義されていません。
仮に年収300万円以下だったら給与所得者の4割が該当します。
つまり、6割の人は制度の対象外なので、
食料品を買うときにマイナンバーを提示する必要すらありません。
そもそも6割の人は監視なんかされないんです。制度の対象外ですから。

朝日新聞の調査ではマイナンバーを使った還付制度に反対したのは
アンケート回答者の54%でした。
アンケート回答者の所得分布は分かりませんので確かなことはいえないのですが、
制度対象者となる人で「イヤだ」といっているのはいったいどれくらいなんでしょう?

つまり、メディアが反対理由として最も重視していたように見える
「監視されるからイヤだ」という理由は、理由として成り立たないのでは? 
と思ったわけです(少数意見を取り入れるべきとはいえ、民主主義の原則は多数決でしょうから)。

大多数の人はすでに民間企業に消費行動を監視されています
(だから携帯にDMメールが届きますよね?)。
しかも、還付制度の対象者とならない可能性のほうが高いわけです。
つまり、今回の反対意見は、そもそも自分が監視対象とならない上に、
すでに受け入れている監視体制を拒否するという
摩訶不思議なものになっているような気がするのは私だけでしょうか。



皆さん、こんにちは。

現在、消費税の軽減税率(8%)を適用する
食料品の範囲について活発に議論されています。
そもそも、国の借金を少しでも返さなければならないための
消費税アップなのですが、食料品にまで10%の消費税を課すと
低所得者にとってとても厳しいからというところから、
軽減税率の話は出てきました。
ですから、できるだけ多くの人から税金を徴収しつつ、
低所得者には配慮するというのが基本路線だということになるでしょう。

そこで、当初はマイナンバーを利用して最大4,000円を還付する案が提案されました。
買物するときにはとりあえず10%分の消費税を払い、マイナンバーをレジで提示すれば
マイナンバーごとに還付額が集計され、年に数回、個人の口座に還付分が振り込まれるという仕組みでした。
一定の所得がある人は還付してもらえないという条件付きです。

この案なら、低所得者だけが還付を受ける(高所得者は10%の消費税を払う)わけですから、
低所得者対策という目的を達成できますよね
(ただ、4,000円を還付するためのコストについては全く議論されず、
本当に意義ある軽減税率の制度となるのか?と思ってしまいましたが・・・)。

その後、この案は却下されました。却下された理由としてよく目にしたのは、
「個人の買い物がマイナンバーと紐付けられると、
個人の消費行動という“超”プライベート情報が政府に監視されるからイヤだ」
というものだったと思います。
「政府に監視されるのはイヤだ」という世論を前面に出して報道すれば、
多くの国民がメディアの味方をするでしょう。
しかし、この反対意見は、軽減税率分の還付方法に反対する意見として成り立つのでしょうか?
「イヤだ」という感情だけがクローズアップされて、
軽減税率を設定する目的との関係やデータに関する議論をほとんど聞けません。
そもそもこの制度で国民全員のすべての消費行動すべてが政府に把握されるのでしょうか?
 
ここで摩訶不思議な感じになってしまいます。
「マイナンバーを利用する還付制度はイヤだ」としても、
それが理由として成り立ちうるかどうかの分析があまり聞かれなかったからです。
どのくらいの国民がこの制度の対象者となるのか? 
反対しているのはこの制度の対象者のどのくらいの割合を占めるのか? 
反対している対象者の数は制度設計をやり直すために必要な数なのか? 
などなど、

理屈や数字にもとづく分析をあまり見かけませんでした。
皆さんはご覧になりましたか? 
次回はこの点についてちょっと考えてみましょう。



皆さん、こんにちは。

最近この話は、女性の社会進出などとの関連で
「配偶者控除の存在が社会進出を阻んでいる」
といった文脈で出されることが多くなってきました。

例えば、夫が正社員で妻の収入が103万円以下の時、
夫の所得税を計算するときに夫の収入から38万円引くことができる
(その分だけ所得税が減る)制度です。

もちろん、妻が正社員で夫の収入が103万円以下(場合によっては130万円)
の時には、妻の所得税を計算するときに妻の収入から38万円引くことができます。
制度的には主婦だけに有利な制度ではない(男女差別はない)のですが、
現実社会では、夫が正社員で妻がパート(収入103万円以下)という
ケースが多いからなのか、主婦を優遇する(女性の社会進出を阻む)制度
として捉えられることが多いようです。

でも、どうせ社会進出の話をするのなら、所得税だけではなく、
他の特典もまとめてお話しする方が説得力があるような気がします
(念のためですが、私自身は配偶者控除に対して賛成でも反対でもなく、
制度の中で最適点を見つけるのが好きなだけです)。

例えば、税率が20%(所得税10%+住民税10%)の給与所得者を例に考えてみましょう
(年収500~600万円で、103万円以下の所得の配偶者がいる会社員を想定)。

この場合、配偶者控除が適用される配偶者がいますので、
いない場合に比べて所得税+住民税が7.1万円優遇されます。
また、配偶者控除が適用される配偶者がいる場合、
基礎年金保険料が免除されます。
基礎年金保険料は月1.5万円くらいなので、年間18万円の優遇ですね。
さらに、配偶者控除が適用される配偶者がいる場合、
扶養手当を支給する企業(役所)があります。
役所の場合だと月1.3万円ですから、年間15.6万円です。
 
つまり、配偶者の収入が103万円以下だと、
所得税、年金保険料、扶養手当をあわせて40.7万円の優遇です。
平均的な収入(500~600万円)がある場合、
配偶者の収入が103万円(場合によってを超えると、
これらの優遇が一瞬にしてなくなるのですから、
そりゃぁ、働く時間を調整したくなりますよね。
 
やはり税だけ、あるいは社会保険だけを切り取って考えていてはいけなくて、
両者を同時に考えなければならないようです。



皆さん、こんにちは。

商品売買を行った場合には商品有高帳に記入しなければなりません。仕入戻し(返品)、仕入値引、売上戻り(返品)が生じた場合にも記入しなければなりませんこのうち仕入値引の際の記入方法についてお話ししましょう。

例えば、次のような取引が行われた場合、商品有高帳に記入してみます。
 1/1:前月繰越 100個 @\100
 1/7:仕入   400個 @\120
 1/9:仕入値引 1/7仕入分について@\10の値引きを受けた。

20151109

仕入値引によって、商品の仕入単価を引き下げられます。したがって、仕入値引に関する数字は「払出欄」に記入することになります。数量は変化しませんので、金額欄だけに記入してもかまいません。
在庫の数量が合計500個、合計54,000円分となっていることを確認して下さい。



27

2015/10

試験がんばれ!

0:00:11 | 未分類 |

皆さん、こんにちは。

第141回日商簿記検定試験まであともう少しとなりました。
準備の状況はいかがですか?

いつも、ブログ・メルマガでお話していますが、
試験直前のこの時期になると精神的な問題をケアすることが重要になります。

「心配するな大丈夫」と言ってもなくならないのが不安です。
ですからここは考え方を転換し、
不安を上回るモチベーションを得られるような工夫をしてみましょう。

「俺が私が、簿記・会計の知識で会社、いや世界を変えてやるんだ!」
くらい思えるようになると。

私も「俺を落とす会社はかわいそうだな。俺の力を使えなくて。」
くらい思って就職活動をしていました。

もちろん、自分は若造でとてもとても小さな存在に過ぎない
ということくらいは分かっていましたし、
実際に面接官の方にそんなことを言うほどアホではありません(笑)。

何のためにそう思うようにしたかというと、
就職活動という長期間の試験期間中にモチベーションを維持するためです。

「俺を落とすなんてかわいそうだな」と思うことによって、
「力を問われたときにその根拠を示さなければならない。
学生が示せる最も大きな証拠は知識だから、
一生懸命勉強しなければ」
と普段から考えられるようになったんです。

セオリーは「一生懸命勉強してたくさんの知識を得たから自信を持つ」
でしょうが、その逆の戦略をとったわけですね。

こういうふうに考えると、
「受かるかどうか不安というより、
もっとたくさんのことを知るために今日も勉強しなきゃ!」
というモチベーションにつながります。

ひとそれぞれやる気の出し方など、勉強の仕方は異なるでしょう。
ですからここで挙げた例はほんの一例です。

皆さんが皆さん自身の方法で不安<モチベーション
の維持の状態を作り出していただき、
平常心で試験を受けられることを願っています。

さぁ、皆さんがんばっていきましょう!



20

2015/10

教育と統計

0:00:27 | 未分類 |

皆さん、こんにちは。

いやいや、やっと出てくれました。
教育を統計(データ)で語る本が。

数字を扱う職業に就いていると、
数字に裏付けられた主張でなければ
なかなか受け入れられないという職業病を発症してしまいます。

例えば、日本には
「勉強は子ども自身のためにやるんだから、
テストの点がよくてもご褒美なんてあげてはいけない」
という美しい慣習がありそうです。

一方、職場で営業成績がよければ臨時ボーナスが出ます。
社員も自分が成長するため
(どうやったら売れるかをよく考え、自分自身のスキルを高めるため)
に一生懸命がんばっているわけです。

今時、“会社のために”と思ってがんばるよりも、
“自分のために”と思ってがんばって仕事している人が多いでしょう。

つまり、子ども達が教育現場で提示されることと、
大人になってビジネスの現場で提示されることが異なっているんですね。
なぜ、こんなことが起こるのでしょう?

仕事の場では、臨時ボーナスをあげると社員の士気も高まるし、
会社の立場では社員にあげたボーナス以上の利益がもたらされるでしょう。

しかも、経営者は、臨時ボーナスをあげたほうが
よい結果につながっているということを、過去のデータを使って検証した上で、
ボーナスの種類・金額を決めて、実行しているでしょう。

一方、教育の場ではご褒美をあげた場合と
あげない場合の違いをデータとして蓄積することすらしていません。

つまり、どっちがいいかは発言者の“想い”次第なんですね。
ご褒美をあげた方がいいという人もいれば、ダメだという人もいる
(圧倒的に後者が多いようですが)。

その根拠は? 私がそう思うからだ!となるわけです。

中室牧子著『学力の経済学』では、
この辺の検証結果をアメリカの事例
(ウリ・ニーズイィー著『その問題、経済学で解決できます。』)
から紹介しています。

結論からいうと、適切なタイミングで適切なご褒美を挙げたほうが、
子どもの学力は伸びるということです。
そりゃそうですよね。
馬だってにんじんをぶら下げられるとがんばりますって。

著者は同時に嘆きます。
日本では、適切な教育政策を提言するために、
A小学校でご褒美をあげて、B小学校でご褒美をあげないという実験を行い、
それらを比較検討し、適切解を得る研究すら拒否されると。

しかも、こんな議論になると、
ご褒美=お金と捉えられる視野の狭さが悲しいと。

アメリカの実験で子ども達にあげたご褒美はお金だけではありません。
トロフィーとか、スタンプカードとか、
子ども達にとってそれを集めること自体が
楽しいものは何でもご褒美になるんです。

社会人の場合も、もらえるご褒美はお金以外であってもうれしいかもしれません。
1週間の特別休暇や次のプロジェクトの責任者といったことでも、
社員のやる気に火がつく可能性は高いですよね。

とにかく、この本が言いたかったのは
“データ”に裏付けられた“想い”が役に立つということでしょう。

あぁ、なんかスッキリした!



小野正芳

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