通関士講座の講師ブログ

貿易手続きの電子化

みなさん、こんにちは。
講師の神田です。

NTTデータと三菱東京UFJ銀行は貿易の効率化に向けた
仕組みづくりでシンガポール政府と連携したようです。
貿易で発生する大量の書類をやり取りする煩雑な手続きを
電子化するのが最大の狙いで、双方が構築中の新システムをつなぐ
実証実験を始めています。

1つの製品を輸出するには銀行や保険、物流、船舶会社などの
関係者間で「船荷証券」や「原産地証明」など数十もの書類を
紙やメールでやり取りする必要があります。

効率をよくするためにNTTデータは三菱UFJ銀などと組んで、
貿易手続きを電子化するシステムづくりを進めています。

国内での貿易手続きを電子化している国はあるものの、
国境をまたぐ貿易取引の書類の交換は紙ベースが大半のようです。

貿易書類が電子化されれば、書類の遅延に伴って陸揚げした製品を
保管しておくための倉庫の使用料なども不要になります。
世界の貿易総額の7~10%程度が取引に伴う周辺コストという分析結果もあります。
電子化ですべてを削れるわけではありませんが、相当程度の負担軽減につながりそうです。