マネーリテラシーをもち、新たな人生の一歩を後押し | FP・ファイナンシャルプランナー

実務家密着取材

直撃インタビュー
ファイナンシャルプランナー 中村薫さん

ファイナンシャルプランナー   中村薫 さん

1971年生まれ。東京都出身。1990年より都内の信用金庫に勤務。1993年に転職し、大手生命保険会社の営業職員になる。1995年より損害保険の代理店業務を開始し、1996年にAFPを取得。その後独立し、1997年に「薫FP事務所」を設立。同年にCFPRを取得し、2003年に新宿相談室を開設。2004年に「アシストFP相談所」と名称変更し、2006年に「なごみFP事務所」を共同設立。ライフプラン倶楽部代表幹事事務局長、日本FP協会 東京支部幹事。FP技能士1級、キャリア・コンサルタント、宅地建物取引主任者の有資格者でもある。

中村薫さんが共同設立した「なごみFP事務所」のホームページは下記のとおりです。
URL : http://blog.livedoor.jp/nagomifp/


ファイナンシャルプランナーは、お客様のサポーター
マネーリテラシーをもち、新たな人生の一歩を後押し

試験に合格して資格を取得した後、実際にどのような仕事を行うのか。フォーサイトでは活躍中の実務家を直撃し、その実像に迫ります。今回は、ファイナンシャルプランナーの中村薫さんからお話を伺いました。

どのようなお仕事をされているのでしょうか


ライフプラン、ファイナンシャルプランの相談が得意分野です。シングル、ディンクス、ファミリーの方などをメインにライフプラン、保険、貯蓄 、ローン等を切り口に、アドバイスとプランニングを行っています。最近では、老後に不安を持たれている方がかなり多いので、「ねんきん定期便」の見方や保険の見直しの相談に乗ることが多いですね。また、消費生活センターなどの地方公共団体や企業の厚生課・組合から依頼を受け、生命保険・年金・貯蓄等をテーマに講演、執筆もしています。FPの仕事で大事なのは、誤解されやすい金融商品や制度などをわかりやすく解説し、相談にいらっしゃっる方がご自身で判断できるようになっていただくことだと考えています。私は信用金庫・生命保険会社・損害保険の代理店と3 種類の金融機関に勤務した経験があります。そこで特定の金融機関に所属していると他業界への理解が希薄になりがちで、相互に誤解があるのではないかと感じました。普通に生活している方が金融機関のFPに相談しても、「自分にとって本当に最適なアドバイスなのか?」という不安が残るのは、そのような相互理解の不足から来ているのではないかと思います。私は独立したFPとして、相談にいらっしゃる方の夢や生き方をお伺いして、お客様のご希望を尊重し、業界に偏らない総合的な手立てを一緒に考えるよう心がけています。


3つの金融機関に勤務経験を持つ中村さん

3つの金融機関に勤務経験を持つ中村さん


ファイナンシャルプランナーの資格を取ろうと思ったきっかけは何ですか


私は興味を持った物事に対して積極的に飛び込んでいくタイプです。学校を卒業してから信用金庫に3年勤めたのですが、空に対する憧れが強く、小型航空機の操縦士免許を取るため渡米しました。けれど、視力の関係で空への夢は断念せざるをえなくなってしまって・・・。それから間もなく、大手の生命保険会社に入ることになりました。信用金庫時代から年金などの公的制度と保険に興味があり、営業職員として勤務することになったのです。その後、損害保険の代理店業務を担当していた時に金融知識を体系的に理解するため、AFPの勉強を始めて1996年に取得しました。ちょうどその頃、生命保険会社の破綻等があり、世の中が変わるという危機感がありました。「業務上、便利な資格だから」というわけではなく、もともとファイナンシャルプランナーに興味があり、「いつか独立したい」と思ったのが一番のきっかけです。


興味のある世界に飛びこみ、CFP®も取得

興味のある世界に飛びこみ、CFP®も取得


独立のきっかけは何だったのでしょうか?


私がCFP®を取ったのは、「薫FP事務所」を立ち上げた1997年です。当時はFPの第二世代で、独立したファイナンシャルプランナーの会社がほとんどない時代でした。バブル崩壊後の不景気の中で、不良債権の増加や株価低迷のあおりを受け、多くの銀行や保険会社が破綻しました。金融機関への不信が高まる中で、「これからの時代はお金の知識が不可欠。独立したFPとしてやっていこう」と決意しました。当時の保険の世界では、保険の中身より「GNP(義理・人情・プレゼント)」で顧客を得るものとする傾向がまだありました。顧客に対し、お客様の目線で総合的にライフプランのアドバイスしようと思いましたが、今のような総合代理店もない時代、それは難しかったのです。そこで私はお客様から信頼を得るため、金融機関に所属するより、独立したFPとなる道を選びました。


日本FP協会東京支部幹事も務める

日本FP協会東京支部幹事も務める


お仕事の際に気をつけていることは何でしょうか?


「Fp相談は人生のリセットボタン」だと考えています。お客様が相談にいらっしゃる理由は、結婚、出産、住宅購入、保険の見直しとさまざまです。そこで新しい気持ちで前向きな一歩を踏み出してもらえるように後押しすることが私の仕事だと考えています。あくまでも主役はお客様で、FPはお客様を応援するサポーターです。「やろうと思ってもなかなか出来ない」、「やりたいと思っても難しい」ということが往々にしてあります。お客様の人生において、本人がやりたいことを実行しなければ意味がありません。私に相談していただくことで、お客様が新たな人生を踏み出す勇気を持っていただければ嬉しいですね。


セミナーの講師もしている中村さん

セミナーの講師もしている中村さん


今後の予定や夢は何でしょうか


私は長年、お金に関するリサーチの専門家として保険業界や生活に関連する情報を提供してきました。独立した当初は1人でのスタートでしたが、今では多くの仲間に恵まれています。日本FP協会の活動に参加し、勉強会等で師匠となる方や仲間と出会い、それが今のキャリアにつながっていると思います。FPは金融知識・情報をお客様に分かりやすく提供する専門家ですので、相談できる師匠や仲間がいることは本当に有難いことです。私は今、本業の傍ら社労士の資格取得を目指して勉強をしています。FPという軸をしっかり持ち、周りに貢献しながら前に進んでいきたいと思います。


メッセージ

「衣・食・住」の生活全般にかかわるのが、ファイナンシャルプランナーの資格です。これからの時代、マネーリテラシーはなくてはならないものだと思いますし、お金についての知識があれば、はじめの一歩を踏み出しやすくなります。知らないことは悪いことではないのですが、知らないことで損をする場合もあります。ファイナンシャルプランナーの勉強は、人生の全ての分野でためになるものだと思います。「日本人全員が持っていた方がよいのでは?」と思うほど、大事な情報が得られる資格です。まずご自身が興味を持てる範囲で学んでいけばいいと思いますし、ちゃんと資格を得て、自分の能力がより活かせる方向に広げていって欲しいと思います。