実務家密着取材

直撃インタビュー
ファイナンシャルプランナー 日比野岳さん

ファイナンシャルプランナー   日比野岳 さん

1971年茨城県生まれ。京都大学農学部に入学し、修士課程を経て卒業。1997年に味の素株式会社に入社。商品の研究・開発をはじめ、消費者調査・マーケティング等を担当し、10年間勤務。退職後の2007年にAFP、CFP®に合格。2008年に1級ファイナンシャル・プランニング技能士試験に合格し、独立開業。現在、トラベルコンシェルジュ、登山プランナー、写真家等、FP業にとどまらず幅広く活動中。

日比野岳さんのFPオフィス カントリー&ライフのホームページは以下のとおりです。
URL : http://www.geocities.jp/life_stylist777


「お金」、「ココロ」、「身体」の健康。
FP業界の裾野をひろげるトータルなライフサポート

試験に合格して資格を取得した後、実際にどのような仕事を行うのか。フォーサイトでは活躍中の実務家を直撃し、その実像に迫ります。今回は、ファイナンシャルプランナーの日比野岳さんからお話を伺いました。

どのようなお仕事をされているのでしょうか


「お客様一人一人の立場に立ち、生活の質(QOL)の向上に貢献する」という理念を掲げ、個人向け相談業務を主に行っています。具体的には、生涯収支、子育て費用等のシミュレーションをはじめ、保険の新規加入及び見直し、住宅購入に関する相談、ライフプランニング、定年後・老後のリタイアメントプランニング、タックスプランニング、金融資産運用等に関するご相談を承っています。金融商品の購入をご検討されているお客様には、銀行や生損保代理店等の販売窓口まで一緒に出向き、商品選択に必要なアドバイスをする同行サービスも行っています。また、趣味が高じて、写真家やトラベルコンシェルジュ、登山プランナーとしても活動しています。


多彩に活躍する日比野さん

多彩に活躍する日比野さん


ファイナンシャルプランナーの資格を取ろうと思ったきっかけは何ですか


お金に関する知識の重要性に気付いたからです。義務教育、通常の学校教育では、「マネーリテラシー」について、深く学ぶことは出来ません。金融商品の販売員の知識と普通の一般の方が持ち合わせる知識との間には、驚くほどの格差があります。私がそのことに気付いたのは、サラリーマン時代。当時の勤務先を訪れた保険外交員の女性と話したことが、ひとつのきっかけでした。金融知識がなければ勧められるがままの商品選択になりがちですが、知識を身に付けることによって消費者にとってより有利な選択ができるようになります。「お金に関する知識を養うことで、経済面をバックアップしたい。」そんな気持ちから、退職後FP試験にチャレンジしました。


日比野さんは、AFP及びCFP®に同年合格

日比野さんは、AFP及びCFP®に同年合格


独立されてから、どのようにお仕事を進めたのでしょうか?


「独立して起業したい」。そう決意して、約10年間勤めた会社を退職しました。“転職”という考えはなく、「雇われるのではなく、独立開業」を目指しました。そこで、会社員を辞めてすぐにFPの資格取得を目指しましたが、当時「FPだけで食べて行こう」という意識はありませんでした。受験勉強を始めた2007年にAFPとCFP®に合格し、翌年1級ファイナンシャル・プランニング技能士試験に合格しました。開業当初から「FPだけではなく、趣味を活かした仕事もしていきたい」と思っていたので、旅行業務取扱管理者の資格も取得しました。現在、トラベルプランナーとして登山プランニングをしたり、写真家としても活動しています。今後もFP業にとどまらず、自分の好きなことや強みを生かすべく、種を蒔いています。


日比野さんは写真家としての一面も持つ

日比野さんは写真家としての一面も持つ


お仕事をする上で、心がけていることは何でしょうか?


会話を通じてお客様の価値観やニーズの理解に努め、それをよく汲んだ上で適切な御提案することを心がけています。分かりやすく伝えるためには、ある程度ロジカルでなければいけませんが、お客様が直感的に理解できるようにする必要があると思います。暮らしや生活に関する決断は理屈だけで出来るものではありません。人の心に正解はあってないようなもの。自分が良いと思う答えではなく、お客様にご満足していただける答えでなければなりません。目の前にいるお客様が「何を大切にしたいのか?」、「どういう生き方をしたいのか?」をよく理解した上で、お金はもちろん、心身共に健康であり続けられるよう、よりよいライフプランを提案するようにしています。


北アルプス・槍ヶ岳の頂上からの風景(日比野さん撮影)

北アルプス・槍ヶ岳の頂上からの風景(日比野さん撮影)


ファイナンシャルプランナーは、お客様から感謝されることの多い仕事です。「お金のプロ」という第三者の立場から、ほんの少しのアドバイスをすることで、お客様の人生は変わります。お客様の笑顔を目の当たりにしたり、喜ばれることで、ダイレクトにやりがいを感じられる職業だと思います。さまざまなスタイルのFPが増え、どんどん裾野が広がってほしいと思います。一緒に頑張りましょう。


ファイナンシャルプランナー   日比野岳 さんの、ある1日


ある日のスケジュール
6:00 起床 朝食、子どもを保育園に
8:30 出社 メールチェック、株式・為替相場の確認
10:00 社内 住宅ローンについての相談業務
12:00 休憩 昼食
13:00 社内 事務作業
14:00 外出 体力維持の運動(水泳)
16:00 外出 出張面談
19:00 帰宅 夕食
21:00 仕事 資料作成、メールチェック
23:00 就寝