FP資格は、起業パスポート!家計簿マニアの専業主婦が独立開業 | FP・ファイナンシャルプランナー

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ファイナンシャルプランナー 氏家祥美さん

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氏家祥美さん

FP資格は、起業パスポート
家計簿マニアの専業主婦が独立開業

1995年立教大学卒業後、旅行会社に就職
1997年結婚を機に退職
2003年2児の子育ての傍らAFPの資格を取得
全国ネットワーク「FP Woman」に参加
2005年独立系FP事務所 (株)エフピーウーマンを
女性FP4人で設立し、取締役員となる
2007年CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)の資格を取得
2010年(株)エフピーウーマンを退社して独立、女性のためのお金と仕事の相談室「ハートマネー」代表となる
2012年事務所を東京都・大田区蒲田に移転


URL : http://www.heart-money.net

AFP取得から、今年で10年目を迎える氏家さん。専業主婦だった頃に、子どもから少し手が離れたタイミングでの社会復帰を見据え、資格を取ったそうです。「10年後には、記帳サポートのパート勤めが出来れば…」という気持ちでFPの勉強をスタート。それから10年経った今、都内にオフィスを構え、家計相談、セミナー講師、本の執筆など、FPとして大活躍。
 専業主婦から一転した氏家さんに、夢をかなえる秘訣について、語っていただきました。

家と公園を往復するだけの毎日から抜け出したくて

「結婚したのは24歳。今振り返ると、早かった気がしますね。仕事をアッサリ辞めて、専業主婦になりました」という氏家さん。

「家事も育児も手抜きなし。我ながら、よく頑張ったと思います(笑)。 1人目の子が小さい時から公園に通うようになり、1日2時間は過ごしていました。それなりに充実していたのですが、3年ほど経つと、家と公園を往復するだけの毎日に物足りなさを感じるようになりました」。

 そんな氏家さんの意識を変えたのは、新居購入という一大イベント。

「住宅は人生で最も大きな買い物。ですから、当然真剣になります。もともと家計簿を付けるのが好きでしたが、家計のやりくりだけで住宅購入はできません。住宅ローンや税金についても独学でひととおり勉強しました」

その時期に、1人目のお子さんが幼稚園に入園し、2人目の子を出産。それに伴い何かとかさむ出費、幼稚園の月謝35000円を負担に感じるように…。

「節約にも限りがあるので、働くことを考え始めました。『自分でもいくらか収入を得たい』と。家庭内での発言権は、収入に比例するところもありますから」

「何か資格をとったら、就職に有利になるのではないか」。そう考えて、資格取得を目指します。


自分の興味・関心・強みを突き詰め、FPに一発合格

ひと口に「資格」といっても、千差万別。「国家資格」、「公的資格」、「民間資格」、多種多様にあります。その中から、氏家さんがFPを選んだ理由は何だったのでしょうか?

「『私が今一番、興味・関心を持っているのはどんなこと?』と、自己分析から入りました。新居の購入を検討し始めてから、毎月欠かさずマネー誌を購読し、ライフプランとお金の関係に興味がある。家計簿マニアで住宅ローンについても関心がある。それならば、トータルなお金の専門家・FPに挑戦しよう、と。公的な補助、助成金を調べ上げ、合格祝い金付きの学校・講座を選び、本格的に勉強を始めました」


幼稚園児と乳児を抱え、空き時間を捻出しての受験勉強。当初夫には内緒にしていたのだとか。

「『金融機関や保険会社に勤務経験もないのにFPを受験しても、受かるはずがない。』そうバカにされると思ったんです…。ギリギリ、試験まで2カ月というタイミングで打ち明けました。ビックリされましたが、心から応援してくれました。それからの週末は、子どもを夫に任せて喫茶店で追い込み勉強。家族の応援あってこその一発合格でしたね」


「主婦」を強みに 相談者と目線を同じくしたアプローチ

「資格を持つことの最大の利点は、同業者同士、常に対等に扱ってもらえるということです。FPのサークルやイベントに参加すると、元銀行マンや保険営業のプロなど、そうそうたるキャリアをお持ちの方がいます。専業主婦でも、同じ資格を持つFPとしてお付き合いいただけたのは、励みになりましたね。それまでの自分が知らなかった世界を知り、貴重な情報交換をさせていただき、主婦ではなかなか繋がることの出来ない方々との出会いにも恵まれました」

 それでは、キャリアや経験、実績の差ゆえのコンプレックスは生じなかったのでしょうか?

「経験者に比べ、コンプレックスが全くないというと嘘になりますし、
悩んだ時期もありました。でも、自分に無いものを追い求めても仕方がないので、
あえて自分の主婦目線、生活者目線を大切にしてきました。偉そうにしない、話がわかりやすい、質問しやすいというところが、かえって強みとなったのだと思います。」
 
FPのもとを訪れるのは、結婚、出産、住宅購入、転退職など、人生の重大な場面を迎えている人が大半。他人にはあまり言いたくない台所事情や家族関係、人生設計をさらけ出し、『最良の答え』を求めてきます。

「お客様の人生に向き合い、ご提案を数字で示すため、とてもパワーが必要ですし、責任のある仕事です。なるべく先入観をもたないように気をつけて、お客様がリラックスして、いろんなことを話せる雰囲気作りを心がけています。そのうえで、分かりやすく明確なライフプランを提案し、お客様ご自身で『最良の答え』を見出せるようアドバイスし、選択肢を提供しています」

ワーク・ライフ・バランスの見直しから独立を決意

AFPの資格取得から2年後、女性FPの独立系事務所「エフピーウーマン」の設立メンバーに就任した氏家さん。キャリアカウンセラーの資格も取り、ますます仕事に邁進する氏家さん。資格取得から7年を迎えたタイミングで、自身の人生を見つめ直すようになります。

「仕事は順調でしたが、あまりにも忙しく、家族との時間が思うように取れなくなり、ひずみを感じるようになりました。私は仕事と家族、どちらも大好き。キャリアカウンセラーとして人にアドバイスする自分が、ワーク・ライフ・バランスを考えない働き方をしていてはおかしい。そう考えるようになり、一度立ち止まることにしました」

2010年に独立。女性のためのお金と仕事の相談室「ハートマネー」を立ち上げ、活動を再開。間もなく、人づての紹介からどんどん広がっていったそうです。

「本当に有難かったですね。顔の見える、手堅いお仕事が私には合っていると思いました(笑)
出来るだけ平日に仕事し、土日のどちらかは調整するなどして、家族との時間も増やすようにしました。雑誌の取材を受けてから保護者会に参加したり、授業を見学してからセミナー講師で出かけたり…。家族も仕事もどちらも大事。だからこそ、学校行事も仕事も、ひとつの手帳で同じように管理しています。」

念願のオフィスを構え、さらなるステップアップへ

独立して2年半が経った頃、氏家さんは東京・大田区に事務所を構えました。

「私のメインのお客様は、共働きファミリーです。以前はレンタルスペースでしたので、『親子リラックスしながら、心置きなくお金の相談をしていただける場が欲しい』とずっと思ってました。今のオフィスは住居の近くなので、その点でも便利になりましたね」

オフィスには、氏家さん手製の絵本を用意。仕事に子育てに忙しく、お金の事が後回しになりながら不安を抱えている女性達に、励ましのエールを送りながら共働きにあった「貯め方」、「増やし方」を伝えているのだとか。



 専業主婦の経験を生かし、女性による女性のための家計相談を中心にやってきましたが、最近は男性を巻き込むことの大切さを感じていると言います。


「家計相談には、ご夫婦同伴をお勧めしています。男性は、もともと経済に関心がある方が多く、数字で伝えると、納得していただける場合が多いですね。企業主催のセミナー講師をしていても、義務で参加していたような男性が、次第に前のめりになられていく姿を見ると手応えを感じます。女性が働きやすい社会をつくるためには、男性の意識改革が必要ですよね」

さらに、氏家さんはこう続けます。

「お金の問題は、どんな仕事にも付随します。FPの勉強をしておけば、起業したい方や経営者が望まれる展望につながりやすい気もします。私自身もさらに勉強し、就職を目前と控えた学生たちにも、お金の知識とライフプランの重要性を伝えていきたいですね」