2017年1月22日(日)実施 FP技能検定内容の講師解説

試験講評

2017年1月22日(日)実施 2級FP技能検定内容の講評

2017/01/26

1月22日の試験を受けられた方は、お疲れ様でした。今回の試験について、主観ではありますがコメントをしたいと思います。

学科試験について

ライフプランニングと資金計画

明らかにサービス問題ととれる問題がある反面、通常よりもやや細かい論点を問う問題がいくつかありました。また、財務比率に関する問題も、この数年の間によく見かけるようになりました(以前は、数年間まったく触れない時期がありましたが)。これらのことから、本科目については、学習する範囲が広くボリュームが多いうえに、さほど高得点が狙えない科目といえるでしょう。今後の試験対策としは、まずは本質の「理解」をベースに、過去問題等の演習の繰り返しにより、より理解を深めることが重要であると思います。とはいえ、これまでどおり、過去問題の完全攻略は、やはり最強の試験対策であることには変わりがありません。そのうえで、確実に得点できる問題を取りに行く姿勢が必要です。

リスク管理

過去問題の類似問題が多く、得点しやすい内容であったと思います。一部、選択肢ベースで難易度の高い内容が盛り込まれてはいるも、消去法で正解しやすく、高得点が期待できるものでした。

金融資産運用

本科目としては珍しい資料読み取り問題など、いつもよりも難易度が高かったように思います。過去問題の類似問題があいかわらず多いことには変わりがありませんが、それすらもやや難易度が高く、思うように得点が伸びなかったのではないでしょうか。とはいえ、基本的には、やはり過去問題の類似問題が多いので、これまでどおり過去問題が重要であることには変わりがありません。それに加えて、「商品ごとの違い」や「そもそものしくみ」などを意識した「理解」するという積極的な心掛けも必要でしょう。

タックスプランニング

過去問題の類似問題が多く、得点しやすかったのではないでしょうか。全問正解できる難易度だったと思います。

不動産

他の科目と異なり苦手とする受検生が多い科目です。今回も難易度はさほどいつもと変わらず・・・なのですが、そもそも問題文に書かれている内容を読み込むのに時間がかかる、意味がわからない、そもそも理解していない、という受検生が多いなかで、得点するのはなかなか難儀なことだと思います。今回も過去問題の類似問題ばかりでしたが、そもそも苦手・・・という方にとってはハードルが高かったかもしれません。学習に関しては、具体的なイメージができるのかどうかがポイントです。難しい表現をいかに自分なりシンプルに変換して理解できるか、がコツです。とはいえ、過去問題の繰り返し演習により訓練することで、ある程度の得点はできたことと思います。

相続・事業承継

難易度はいつもと変わらずと言えるでしょう。FPの試験に出題されるテーマは、そもそもFPの実務(個別相談)でよく聞かれるテーマ、FPとして知っておくべき内容が問われています。本科目も個別相談の現場でご相談者からよく問われる内容が出題されている・・・という感じでした。また、そもそも「しくみ」を理解しているかどうか確認をするような内容でもありました。ただ単に丸暗記では対応できず、過去問題を活用し、各テーマの本質を理解する姿勢が重要でしょう。まさに、今回の問題は、本質+αを問う問題がいくつか見受けられました。

実技試験について

大問数10、小問数40、解答用紙に記載する数69箇所でした(だいたいいつもは70箇所前後)。

FP総論

全2問サービス問題です。これを落としてしまうようでは話になりません。

金融資産運用

いつもよりも難易度が低く得点しやすい内容でした。全問正解できた受検生が多かったのではないでしょうか。

不動産

いつもと同程度の難易度でした。ただし、定期借地権の穴埋め問題が、これまでとはやや異なり、少し細かい部分も穴埋めになっているのに戸惑いを感じたことかと思いますが、基本的な内容であることには変わりないので、当科目も全問正解できた受検生が多かったのではないでしょうか。

リスク管理

いつもより難易度の低い、得点しやすい内容だったと思います。保険証書の読み取り問題以外の計算問題は、電卓を使わずとも解答できるレベルなので、やはり、当科目も全問正解できた受検生が多かったのではないでしょうか。

タックスプランニング

とくに何のヒネリも応用もひっかけもなく、いつもよりも得点しやすい内容でした。事業所得がピンポイントで問われることは珍しいですが、いたってシンプルな内容なので、得点しやすく、個人住民税もわざわざ所得割に関する問題とし、かつ、やや細かい論点が含まれつつも、得点しやすい内容だったでしょう。

相続・事業承継

過去問題の類似問題ばかりでしたが、その中でもかなり易しい応用論点がないパターンばかりの問題でしたので、得点しやすい内容だったと思います。他科目もそうですが、税制は、「理解」することを意識して学習することにより、問題を読んだときにナニに気を付ければよいのか、というような計算の流れを最初に思い浮かべることができれば、今回のような難易度の低い問題から、たまに出題される応用問題まで幅広く対応できるようになるでしょう。

ライフプランニングと資金計画(CF表・6つの係数)

全問サービス問題と言ってもいいぐらいの難易度です。コメントのしようがないぐらいの簡単さです。

総合問題

応用問題がまったくない極めて難易度の低い内容でした。計算問題も少なく、全問サービス問題と言ってもいいぐらいです。

総評

1月に実施される試験は、難易度が上がる傾向が過去に幾度となくありましたが、今回の試験は、驚くほど易しく、受検生にとってはラッキーな回だったと思います。つまりは、「基本事項」を問うばかりの問題が多かったことから、本質の理解度が確認できた回だったかもしれません。特に実技試験の難易度にはやや驚きです。

これだけ基本的なことばかりが問われる試験も珍しいですが、やはり、過去問題の攻略をきちんとした受検生は、ラクラク合格圏内に入ったでしょうし、いくら簡単な回だったとはいえ、過去問題の攻略があまりできていなかった受検生にとっては、難しく感じたかもしれません。受検生ごとに難易度の体感はそれぞれだと思いますが、過去問題の攻略はやはり重要であることには変わりがありません。その際には、毎回必ず出題される定番問題は必ず攻略してください。