行政書士 村瀬仁彦さん

実務家密着取材

直撃インタビュー
行政書士 村瀬仁彦さん

行政書士

村瀬仁彦さん

法律実務の道ひとすじ
許認可案件のプロフェッショナル

2005年 都内の司法書士事務所でアルバイトを始める
2007年 東京経済大学経済学部国際経済学科を卒業
2007年 都内の司法書士事務所に就職
2010年 行政書士試験合格
2010年 都内の行政書士法人に転職
2011年 行政書士AIR総合行政法務事務所を開業
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URL : http://air-office.net

「行政書士AIR総合行政法務事務所」を2011年に開設した村瀬仁彦さん。岡山県倉敷市から上京して進学した大学では国際経済学を学んでいました。資格取得とは縁遠い日々を送り、卒業後の進路もなかなか思い描けなかった学生時代。しかし、アルバイトで働くことになった司法書士事務所で、思いがけず将来への道筋が開けたそうです。大学3年生、21歳のことでした。その後も司法書士や行政書士と間近で接することにより、さまざまな発見があり、今の仕事に生きているという村瀬さん。行政書士の醍醐味や将来の展望などを伺いました。

司法書士事務所でのアルバイトが、法の道へのきっかけに

岡山県倉敷市で生まれ育った村瀬さんは、大学進学を機に東京へやって来ました。大学では経済学部国際経済学科に在籍。しかし、卒業したらどんな仕事に就こうという、具体的なイメージをもっての進学ではなかったといいます。

「簿記・会計の研究会には所属していましたが、在学中に何か資格を取って、就職につなげようというように、明確な目的意識があったわけでもないんです。就職活動を始める段階になっても、心のなかに迷いがありました」

大学3年生のとき、アルバイト先を探していたところ、ふと目にとまったのが司法書士事務所でした。とはいえ、それまで全く未経験の分野。ところが、これが村瀬さんにとって、将来への大きな足がかりになったのです。

「司法書士事務所の補助者として働き始めてみると、数十年ものキャリアをもつ司法書士が、とても楽しそうに仕事をしていたんです。その姿が私を変えたといっても過言ではありません。資格を目指そうと生まれて初めて決心して、試験勉強も始めました」

最初は独学で司法書士試験を受験も合格できず、受験指導校に通って勉強を続けます。大学卒業後は、別の司法書士事務所で補助員として勤務。働きながら司法書士試験に挑戦しますが、合格まではなかなかこぎ着けられませんでした。

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「許認可実務はダイナミック!」転職後の気づきで方向転換

「司法書士試験は落ち続けましたが、25歳のときの試験は勉強の成果が表れて、自分なりに納得いく得点でした。行政書士試験に合格したのは、ちょうどその年です。ただ、あくまでも最大目標は司法書士に置いていましたから、こういってはなんですが、行政書士試験は通過点と考えていました」

すぐに司法書士への夢を捨てることはなかった村瀬さんですが、行政書士試験合格を機に、約3年間勤めた司法書士事務所から行政書士法人へと転職します。

「取扱い業務は、許認可業務中心でした。勤め始めて2週間ぐらいでしょうか、許認可実務のダイナミックさと業務の難易度の高さに気づいたのは……。同時に、行政書士として生きていこうという気持ちが芽生えてきました」

行政書士の許認可に関する仕事内容は、会社(経営者)に代わって行政庁と協議・交渉を行い、正確な申請書類一式を作成し、許認可を取得する業務と、許認可取得後、要件を適正に維持するための計画・報告・届出等の業務。これらを目で見て、実際に経験することで、行政書士の存在価値を自分自身で判断できたと、村瀬さんは振り返ります。

「行政書士AIR総合行政法務事務所」の看板を掲げ、東京・練馬区で開業したのは27歳のとき。すでに結婚しており、子どもが生まれるというタイミングでの独立でした。

「資格取得をめざし始めた当時はトリプルライセンスまで考えていましたし、その意欲は今でもあります。でも、開業する時点では行政書士専業でいこうと決意していました。家庭をもち、さらに家族が増えるのであれば、生活を安定させることが先決ですから」

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開業後、想定外のピンチで窮地に……

開業以降の仕事は、司法書士をはじめとした他士業からの紹介によるものも多いとのこと。そのなかで印象に残っている案件として、建設業許可の要件をなかなかクリアできなかった事例があったそうです。

「取引先も会社もあるから建設業を始めたい。取引先からは『許可が下りたら、すぐにでも仕事を発注する』と言われた――社長さんによれば、そのようなお話でした。建設業許可の要件として、誰が建設業を管理する責任者なのか決定しなければなりません。責任者になるには建設業に関する経営実務経験が必要ですが、そこで想定外のことが起きてしまいまして……」

依頼主である社長の仲間という人々について調べてみると、誰もがことごとく要件不一致だったのです。ある人は4年3カ月しか経験がない、ある人は廃業した会社で代表清算人に就任している、というように。依頼主にとってはもちろん、村瀬さんにも大きなピンチでした。

「都庁や法務局といった役所を何度も行き来しました。建設業許可が下りなければ、社長さんが取引先から受注できる仕事がフイになってしまいますし、それは焦りましたよ。時間はかかりましたが、最終的に要件の合致する方が見つかって、社長さんのもとに許可通知が届いたとのご連絡をいただいたときは、うれしさよりもホッとしたというのが正直なところですね」

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許認可のプロとして、弁護士が匙を投げた案件も解決

この試練を乗り越えたことで、行政書士が扱う許認可分野の重要性をあらためて認識したという村瀬さん。建設業をはじめとする営業許認可だけでなく、在留資格・帰化などに関する手続きにも力を注いでいます。

「国際結婚で海外在住のご夫婦のケースがありました。日本人のご主人が日本支社に帰任する時期に、外国人の奥さまが出産を予定しているということで、ご主人からのご相談は『そのタイミングで妻が飛行機に乗るのは難しい。だから、妻だけ先に日本に来ることはできないか』という内容でした」

依頼主は最初に相談した弁護士から「無理ではないか」と言われてあきらめかけていたそうです。しかし、わらにもすがる思いでたどり着いたのが、村瀬さんの事務所のブログでした。

「奥さまを日本に呼び寄せる手続きとして、在留資格認定証明書交付申請を行うわけですが、ご主人が海外にいるこのケースでは、ご主人のご両親が奥さまを日本に呼び寄せる形をとりました。出産病院の手配も必要でしたので、時間的余裕がないなかでの認定証明書交付、さらに短期滞在から日本人の配偶者等への変更申請と大変ではありましたが、いわば偶然のご縁ですし、なんとかしてあげたい一心で取り組んだ案件です」

いずれは専門を限定せず、より幅広い業務を取り扱い、将来的に法人化も視野に入れていると話す村瀬さん。

「今後は、行政書士を志望する受験生向けの指導や、自分が実務を通じて学んできたことの発信も、積極的に行っていきたいですね」

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