旅行業務取扱管理者を独学で勉強するポイントとは?

1. 旅行業務取扱管理者を独学で進めるポイント

独学で重視すべきは「スケジュール管理」「教材選び」「勉強法」

数ある国家資格の中でも、旅行業務取扱管理者は独学の多い試験として知られています。

理由としてはやはり「国家資格としては合格率が高めである」ことが挙げられます。特に国内旅行業務取扱管理者試験の受験生に独学が多いようです。一方で、総合旅行業務取扱管理者試験については独学が難しく、通学や通信講座を活用して合格を目指すケースが大半となっています。

「旅行業務取扱管理者試験は、独学で合格できるのか?」の問いについては、興味があるポイントではないでしょうか。結論としては、「不可能ではないが、資格受験に向けた戦略、時間的余裕、そしてモチベーションを持っていなければ厳しい」です。

実際のところ、独学で受かる人も例年いるわけですが、「独学だったから失敗してしまった」という人もいます。独学とは、すべてが手探りの状態の中、たった一人で学習を進めていくことです。

その上では、講座を利用する以上にモチベーションを高く持ち、十分時間を確保して臨む姿勢が重要になります。

そしてもちろん、スケジュール管理や教材選び、勉強法についても正しく検討を進める必要があります。

このページでは、旅行業務取扱管理者試験の独学のポイントについて、ご紹介することにしましょう。

2. スケジュールの組み立てと勉強方法の検討

無理のない計画でインプットとアウトプットの反復を

旅行業務取扱管理者試験に独学で挑戦する上で、まず検討すべきは「スケジュール」です。すでにご紹介した通り、対策に必要な時間数の目安は、国内旅行業務取扱管理者試験で200時間、総合旅行業務取扱管理者試験で300時間です。独学であれば、もう少し時間に余裕を持たせても良いでしょう。

具体的に、1日にどの程度の学習時間を確保できるか考えてみましょう。無理のない設定として1日平均2時間とすると、国内旅行業務取扱管理者試験で3ヵ月程度、総合旅行業務取扱管理者試験で5ヵ月程度が目安となります。

本試験日から逆算して、最低限これらの期間を確保できる時期から試験対策を開始しましょう。旅行業務取扱管理者試験の独学スケジュール上、重要なのは「毎日継続して学習を進めていくこと」です。

やる気が出ないから・・・と取り組みから離れると、十分な時間の確保ができませんし、計画にいかなくなっていきます。独学では、計画を実行すること、モチベーションを維持することが通学や通信講座を活用する場合以上に難しいので気を付けましょう。

旅行業務取扱管理者試験の独学の基本は、「“インプット→アウトプット”の反復」にあります。テキストから重要事項をインプットし、問題集で習得した知識の確認と頻出事項の把握を行うことで、合格に必要な力が養われるのです。こうした試験対策が可能になるのは、出題傾向が明確な旅行業務取扱管理者試験ならではです。

独学での試験対策はしやすいと言えます。ただし、「国内旅行実務」と「海外旅行実務」の2科目については要注意です。これらの科目は例年、膨大な範囲の中からランダムに出題されるため、ほとんどの独学で勉強されている人が悩むポイントです。

独学受験をするにあたり有効な対策を明言することはできませんが、最低限「過去問の出題をおさえる」ことは必須であると言えます。

3. 独学でテキストと問題集選びのポイント

良い教材は、実際に目で見て「これなら」と思えるかどうかで判断

旅行業務取扱管理者試験の独学対策は、「テキスト・問題集選び」は重要な要素です。教材の中身は、今後習得していく知識そのものですから、「頻出事項がしっかり網羅され、解説が詳しいもの」がお勧めです。

加えて、「解説に図表が用いられているか」についても、テキストの良し悪しを見極めるポイントとなります。重要事項を効率良く理解するために、文字からだけでなく、視覚的に理解を進めていくことが有効となることもあるからです。

ところで、最近では書籍の注文というと、書店に足を運ばずともインターネットで簡単に出来てしまいます。しかしながら、ここでご紹介したポイントは、実際に教材の現物を手に取り、目を通してみなければ分からないことばかりです。後々になって買い替えることのないよう、はじめる前に十分吟味しましょう。

国内旅行業務取扱管理者試験と総合旅行業務取扱管理者試験の独学用テキストや問題集は、書店の資格コーナーに行くといくつか置いてあります。通学講座や通信講座を開講する資格予備校が出版している教材がメインですが、他資格対策のものと比較すると数自体少なく、選択肢が限られています。

「自分に合ったものを」と考えるあまりテキスト選びに難しさを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、その場合には通信講座等も含め、教材を検討されることをおすすめします。

あなたの目標は「旅行業務取扱管理者試験に合格すること」です。教材選びに妥協があっては、納得のいく学習はできません。そういった意味で、時には視野を広げ、自分に相応しいツールや方法に目を向ける必要もあるのではないでしょうか?