受験生サポートブログ

薄いテキストを繰り返し学習するのが効果的

分厚い本を一度だけ勉強するよりも薄い本を繰り返し勉強したほうが合格は近づく

 ここに二種類の参考書があります。
 片方は分厚くて「試験範囲を残らず網羅」などのうたい文句がついています。
 もう片方は、薄くて「重要知識だけを厳選」というキャッチコピーです。
 価格が同じだとしたら、あなたはどちらのテキストを選びますか?

 試験勉強に慣れていない人は、たいてい前者を選びます。ページ数が多い方がお得そうですし、1冊ですべてわかるのであれば便利だと感じるからです。
 しかし、それは大きな間違いです。
 試験対策に実際に役立つのは、薄くて内容が厳選された後者のテキストなのです。

 理由を説明しましょう。
 試験勉強に使うのであれば、大切なのは量よりも質です。いかに多くの範囲を勉強したかよりも、いかに多くを覚えたかが問われるのです。
 分厚いテキストは、内容は豊富ですが、1冊を読み終えるのに時間がかかります。そのため、なかなか内容を覚えることができません。記憶するには繰り返しの学習が不可欠ですが、それができないからです。
 一方、薄いテキストは内容が少ないだけに、あっという間に読み終えて、すぐに復習にとりかかることができます。短期間に2度3度と読むことが可能なので、書かれた内容も知識として定着しやすいのです。

 なおかつ、薄いテキストは内容が厳選されているので、試験に頻出する重要事項だけが掲載されています。
 分厚いテキストの場合は、あまり試験に出てこない些末な事柄も載っていて、そのために頭と時間が無駄遣いされてしまいます。
 趣味で勉強しているのであればよいのですが、試験勉強では、試験までの日数が限られています。どうでもいい知識のために使っているひまなどないはずです。

 試験慣れしていない人が、分厚いテキストを好むのは、勉強していないことが試験に出るのが不安だからでもあるのでしょう。一種の完璧主義の影響もあって、できるだけ網羅的に勉強をしたいと考えるのです。
 しかし、時間の限られた試験勉強において、分厚い網羅的なテキストを何度も繰り返し勉強して、すべてを覚えることのできる人なんかほとんどいません。
 網羅的な勉強にチャレンジするのは自由ですが、たいていの人は時間が足りなくなって挫折し、試験にも失敗してしまいます。そもそも、分厚いテキストを読み進んでいくのは根気のいる作業で、途中で嫌になる人が多いのです。
 逆に薄いテキストであれば、すぐに読み終わって達成感を得ることができますし、そのことによって、何度も繰り返して勉強する意欲も湧いてきます。同じ勉強時間であれば、重要知識を確実に覚えることができる薄いテキストに軍配が上がることは、間違いありません。

 では、なぜ世の中から分厚いテキストが消えてなくならないのでしょうか。
 理由の一つは、試験範囲をすべて勉強したいという受験生のニーズがあるからです。
 大手の通学講座などは「教わっていないことが試験に出た」という受験生のクレームに答えるために、効果を度外視して分厚いテキストを用意しているところもあります。
 通学講座の目的が、受験生を合格させることにあるのだとすれば、クレーム対策でテキストを分厚くすることは、本末転倒と言えるでしょう。

 言わせていただければ、試験範囲をすべて勉強してから試験に臨むなんてことは、合格という観点からは、あまり意味がありません。
 たいていの資格試験は、毎年のように出題される最重要問題が、試験の7~8割を占めています。それらの最重要問題は、中身を厳選された薄いテキストだけで、ほぼすべてカバーできます。
 残りの2~3割の問題は、5年に1度、あるいは10年に1度しか出題されないような難問・奇問の類です。
試験の合格点は全体の6~7割ですから、難問・奇問の類は最初から勉強しなくても、合格することはできるのです。

 悪いことは言いません。試験に合格したいのであれば、まずは最重要頻出範囲だけを集めた薄いテキストを何度も繰り返して、確実に点を取れるようにしておきましょう。
 それ以外の出題範囲に関しては、時間に余裕があるときに手を出すか、あるいは、試験に合格した後の趣味にとっておくことです。

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