受験生サポートブログ

資格の勉強法の本は多く読んでも意味はない

勉強方法についてたくさん調べるよりも資格の勉強をしよう

 試験の勉強法のノウハウを教える本は世の中にあふれています。
 なぜなら、高校受験や大学受験、そして資格試験において良い成績をおさめることは、現代社会において、かなり価値の高いことだとされているからです。

 試験全般ではなく、資格試験に限っただけでも、数えきれないくらいの本が見つかります。私は、それらの相当数に目を通しました。基本的には、いずれにも同じような事柄が書かれています。
 それは当然ですね。勉強法なんてもう何百年もの積み重ねがありますし、資格試験だって何十年も続いているものが多いのです。それだけの時間を経れば、だいたいの正解はわかってくるものです。

 とはいえ、著者は、すでに世の中に流布していることとまったく同じことを書くわけにもいきません。本を書くことは、著者にとって一種のビジネスでもあるからです。
 そこで、他の書籍との差別化をはかるために、いろいろな工夫がはかられます。よくある方法の一つが、「司法試験」や「税理士試験」などと読者範囲を限定して、より具体的な方法論を打ち出すことです。

 もし、あなたが「司法試験」を受験するつもりであるならば、「資格試験の勉強法」よりも「司法試験の勉強法」のほうが役に立つような気がするでしょう。
 その考えは決して間違いではありません。取りたい資格が決まっているのであれば、その資格試験に合ったノウハウを探すべきです。
 ただし、そのような本は細かい試験対策の話だけになっている可能性があります。勉強法全般について知りたいのであれば話はまた別です。

 すでに述べたように、一般的な勉強法そのものには、それほどの大きな違いはありません。
 たとえば、現代でもよく使われている「記憶の宮殿」と呼ばれる記憶術は、紀元前5~6世紀(今から約2500年前)、ギリシアの詩人シモニデスが生み出したものだと言われています。
 つまり、勉強法の基本はいずれも同じなのですが、時代や分野にあわせてさまざまなアレンジが施されて、それが結果的にさまざまな書籍を生み出しているのです。

 また、同じような内容が書かれているにしても、当然ですが、その中身には質の良いものと悪いものがあります。
 何が良くて何が悪いかは、実際に本屋で立ち読みをして確かめるしかありません。
 そのときの選び方のヒントをあげておきましょう。

 まず、試験の合格に必要なのは「やる気」と「時間」と「勉強法」という大前提があります。
 この3つに言及することなく、ただ具体的な「勉強法」だけに特化した本は、「やる気」と「時間」をすでに十分に持っている人向けのものですから、それ以外の人には不適当です。
 逆に「勉強法」についてはあまり触れずに、いかに「やる気」をかき起こして、勉強に取り組むかばかりを説いた精神論だけの本もあります。
「やる気」を出して長時間の勉強をしなければ試験に合格できないことは明白なので、精神論も間違ってはいないのですが、効率のよい「勉強法」に触れてないようでは、やはり不十分です。
 あなたが「勉強法」の最初の1冊を選ぶのであれば、全体に目配りの効いた、バランスの良い本を選びましょう。
 これは試験の参考書選びにも通じることです。最初の1冊は、最も簡単で全体を網羅してあるものが良いのです。まず全体像をつかんで、それから細部へと進むことが、勉強の鉄則です。

 次に著者のプロフィールも気にしてみましょう。資格試験の勉強法の本には、大きく分けて2つのタイプがあります。
 一つは、実際に一から勉強をはじめて、格試験を突破した著者による体験談です。もう一つは、ビジネスとして資格試験の勉強法を教えているプロによるノウハウ集です。
 どちらにも一長一短がありますが、私は後者を支持します。というのも「名選手は必ずしも名監督にあらず」との言葉があるからです。

 前者の自分の体験談を基にした本は、読者の立場に近く親しみやすいのですが、書かれている内容が、その人にしか通用しない「勉強法」であることが、よくあります。
 人間の個人差は大きいので、具体的でオリジナルな勉強法であればあるほど、読者に合わない可能性が大きくなります。
 一方、後者は数多くの生徒を相手にしているので、前者に比べてユニークさには欠けますが、より普遍的で一般化されたノウハウが詰まっています。そのため、後者の方が多くの読者の役に立つものになっています。

 しばしば、勉強法マニアとでも言うべき人が、まだ世の中に知られていない効率のよい勉強法がどこかにあるのではないかと期待して、前者の本を読み漁っていたりしますが、はっきり言って、そのようなうまい話はありません。

 試験の合格に必要なのは、「時間」をかけた愚直で真面目な勉強と、その勉強を継続できるだけの「やる気」と、勉強の手助けをしてくれる「勉強法」だけです。
ですから、勉強法の本を読むなら、多くても3冊で十分です。それ以上読んでも、同じようなことが書いてあるだけでしょう。
 勉強法のマニアになってしまうと、試験勉強をする時間が少なくなって、試験突破が難しくなります。勉強法を研究するよりも、実際に試験勉強にとりくんだほうが、実際の合格には近づきます。

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