学習記録をつけて、自分の成長を実感しよう
一日ごと、一週間ごとに細かく目標(ゴール)をつくって達成していくゲーミフィケーションの方法をとりいれると、必然的に細かく学習記録をつけることになります。
この学習記録もまた、あなたの「やる気」をかきたてるのに大きく役立ちます。
なぜならば、私たちは、何らかの目標を定めて達成したときばかりでなく、来た道を振り返って、あらためてその長さを感じた時にもまた、達成感を感じるからです。
そして、自分の来た道を振り返るためには、学習記録が欠かせません。毎日の学習をきちんと記録してはじめて、一カ月ぶんの学習量の膨大さに気づき、それを成し遂げた自分に自信を持つことができるのです。
オタキングと呼ばれた評論家の岡田斗司夫さんは、わずか一年余りの間に、体重を117kgから67kgへと大きく減量することに成功しました。この驚異的なダイエットのために岡田さんがとった方法がレコーディング・ダイエットです。
レコーディング・ダイエットとは、毎日の食事や間食で、どれだけのカロリーを摂取しているか、逐一記録するものです。通常、人は食べ物のカロリーまで把握していませんが、それらを食事のたびに記録することで、いかに自分が肥満につながる食生活をしているかに気づきます。そして、自然と食事を制限するようになるのです。
このように、普段は意識しない事実の記録は、あなたの「やる気」に働きかけて行動を変えさせる力があります。
レコーディング・ダイエットは、好きなだけ食べていてはダイエットできないというシンプルな事実と、人は意外と自分がどれだけのカロリーを摂取しているか知らないという盲点との組み合わせで効果を発揮しました。
毎日の学習を記録することにも、同じような効果があります。
すなわち、試験に合格するためには日々の地道な学習を積み重ねて大量の勉強時間をつくるしかないというシンプルな事実と、試験合格までには膨大な量の勉強が必要だけれど、毎日少しずつ勉強していれば、その膨大な量が苦にならないという利点の組み合わせです。
毎日の学習記録をつけることは、一日ごとに自分がどれだけの学習を達成したか(ステージをクリアしたか)を知ることにつながり、学習にゲーミフィケーションの楽しみをもたらします。
さらに、一カ月ごとに学習記録を振り返ることで、知らぬ間に自分が大量の学習時間を積み重ねてきたことに気づくことができます。学習時間の「量」は試験合格の自信をもたらしてくれますし、“これだけ勉強したのだからいまさらやめられない”と「やる気」もかきたててくれます。