中小企業診断士講座の講師ブログ

消費者心理を読もう

みなさん、こんにちは!
中小企業診断士の黒澤です。

「売上を上げる」ということは、お客様に買っていただくということ。
消費者でもあるわれわれは、顧客の気持ちになって、
一連の購買活動を理解することができるはずです。

毎日使っているシャンプー、それを使い続けている自分の行動を振り返りってみましょう。
①たくさん種類のあるシャンプーの中で、どのようにしてそのシャンプーの存在を知りましたか?
②どうしてそのシャンプーを使ってみようと思いましたか?
③どこでそのシャンプーを買いましたか?
④使ってみてどうでしたか?
⑤次もそのシャンプーを使いたい(買いたい)と思いますか?
⑥友達や知人にそのシャンプーを勧めますか?

まず①は商品の「認知」です。どんなに優れた商品でも、
商品の存在がわからなければ、購入にはつながりません。ドラッグストアの店頭で知ったのか、
CMを見たのか、雑誌で知ったのか、商品によって認知の効果には違いがあります。

そして②は、お店の人に勧められたのか、サンプルをもらったのか、
使った人が「よかった」と言っていたのか、使ってみようと思うきっかけが重要です。

③は、ネット販売かドラックストアか、行きつけの美容院か、
その商品のターゲットや価格によっても大きく変わります。

④は、毎日使うシャンプーにとっては非常に重要ですね。
洗いあがりの手触り、香り、翌朝のしなやかさなど、
効果は個々の髪質にもよるので、「使ってみる」ことが大事です。

そして⑤はとても大事なポイントです。自分に合う合わないがはっきりしているシャンプーは、
ブランドスイッチが起きにくい商品だからです。一度気に入ってリピート購入すると、
しばらくは他の商品に目移りしないものです。

これには認知的不協和という心理も働きます。認知的不協和とは、
自分の選択したものが正しくないと認めたくないので、
いろんな言い訳を考えて「私の選択は正しかった」と思い込もうとする心理です。

最近は⑥の「シェア」が非常に高い効果を発揮します。
以前はリアルな知人の間でしか働かなかった口コミが、
SNSなどネットを使って不特定多数に拡散するようになりました。
リアル店舗で商品を購入する場合でも、
ネットで評判を確かめてから買ったりもします。

企業側がこのような消費者心理を理解した行動をとることで、
「売れる商品」を産み出す可能性が高くなるはずなのです。