中小企業診断士講座の講師ブログ

みなさんこんにちは。
フォーサイト中小企業診断士講座、講師の小嶋です。

今回はフォーサイトの掲げる「合格点主義」を診断士試験に合わせて考えていきます。

診断士試験は試験範囲が資格試験の中でもかなり広いものになっています。

ただし、この試験に合格するためにそれぞれの分野における深い知識は必須ではなく、以下の条件を満たしさえすれば、分野によっては最低限の知識で済ませても問題ありません。
①全体の得点率が60%を超えていること(総得点が受験科目数×60以上であること)
②1科目でも40点「未満」の科目がないこと(足切りを回避すること)

上記をクリアするために効率的なのは、(少し極論になりますが敢えていえば)それぞれの科目の全体的な理解よりも、主要論点の出題内容を把握することです。

診断士試験は科目ごとの難易度の変動の大きさが試験自体の特徴であり、そのことが効率的な割切った対策をしにくくさせている面があります。
しかし、近年の特徴として、極端に難しい科目の出現頻度が減少していることが挙げられ、それが少し前まで20%前後で推移していた一次試験の合格率を30%前後にまで引き上げている要因になっています。

つまり合格のための割切った学習(主要論点に絞った学習)がより効果的になっている状況があります。

その「割切った学習」の目標到達点について、具体化すると以下の内容になります。
❶出題内容の4割については正解を選べる(得点の期待値40点)
❷残り6割のうち、3割については2択にまで絞れる(得点の期待値30点×0.5=15点)
❸最後の3割は全く分からないので、適当にマーク(全て5肢として、得点の期待値30点÷5=6点)
上記を全て足すと40+15+6=61点になります。

ここでポイントになるのは出題内容の4割をしっかりと理解する学習をしていれば、合格ラインに必ず乗るとは言わないまでも、可能性はそれなりに出てくる、ということです。

さらにポイントになってくるのは、「出題内容の4割」とは「テキストの4割」よりも少ない可能性がある、ということです。
※予備校のテキストは出題可能性があるものはとりあえず載せておく傾向があり、少なくともテキストの半分くらいは出題可能性はあまり高くない内容です。
(フォーサイトのテキストについては、重要度や赤字の表記等で優先度は明確にしてあります。)

つまり出題内容の4割の把握をするためにテキストで本当に理解するポイントは、テキスト全体で見た場合、2割から3割ほどと言えます。

そして、その重要な2割、3割を自分の中で明確にしていくためには、どうしても自身で過去問に触れていく必要があります。

テキスト・講義での学習の入り口に時間をかけすぎることが非効率な理由は、重要度がそれほどでもないところに時間をかけ過ぎてしまう点にあります。

逆に重要論点とその出題内容を明確にし、そこに重点的に取り組むことができれば、それぞれの科目に時間がない中でも一定の対策を行うことも可能です。
(これができれば短期合格、少ない学習時間での合格も視野に入ってきます)」

資格試験において完璧主義は非効率になりがちですが、特に診断士試験においてその傾向は顕著だと言えます。

学習の進め方に悩んでいらっしゃる方がいましたら、上記を参考にしていただけましたら幸いです。