2015 / 07
かつては日傘と言えば白でしたが、
紫外線が肌の老化の原因という研究が発表されてから、
より紫外線を遮る黒が一般的になってきました。
私も黒い日傘は使っていたのですが、
UVカット率100%の傘があると聞き、
今年、買い換えてみました。
通常の日傘もUVカット加工はしてあるようですが、
白だとその割合が80%前後、黒でも90%前後のものが多く、
遮断というより軽減でしかないそうなのです。
紫外線は可視範囲より波長が短いものですが、
傘を試して見て感じたのは、赤外線もしっかり
カットしてくれているのだということ。
黒い日傘は暑いと聞いていましたが、
100%UVカットの傘だと、だんだん強まる日差しの下でも、
木陰のように涼しいのです。
人は全く日に当たらないとビタミンD不足となってしまうようですから、
紫外線対策はほどほどにしないといけないと聞きましたが、
この涼しさは思わぬ効果。
皆様もよかったら、お試しになってみてください。

色を見るのに必要なもの3つ、というのは、
カラーを勉強しているとよく言われますね。
眼と、光と、物。
確かに眼は光の入り口ですが、
最近、色は、眼ではなくて脳で見ているのだということを感じます。
脳については、解明されていない部分が非常に多くある分野ですし、
心との関わりも複雑です。
でも、「色の見え方」について学ぶ時、
必ずと言っていいほど、「脳が補正している」のだということを知ります。
例えば、マリオットの暗点と言われる盲点。
片目での実験では、ある位置で見えなくなる部分があることが感じられますが、
日常生活でこれを感じることがないのは、
もう片方の目で補った像を、脳が補正しているためと言われます。
眼は、単純にさまざまな波長の光を体内に取り入れ、
刺激として反応する器官であって、「見る」という表現に近いのは、
脳での作業なのではないかと思います。
計り知れないと言われる脳の力、とても興味があります。

以前、フェラガモの靴とパーツのカラーオーダーが
ネット上でシュミレーションできたという話題に触れましたが、
今回素晴らしいシステムをパソコンのインターネット上で見つけました。
芦屋にある革製品のお店のオンラインショップで、
ネックストラップやスマホジャケットをオーダーする際の、
パーツの色の組み合わせをホームページ上で
実際にトライできるオーダーメイドのイメージ作成ページです。
ストラップやスマホジャケット本体の色、
それにつける花や動物などのモチーフとその配置、色を、
実際にページ上で作ることができるのです。
モチーフの面積や、他のモチーフとの色合いを考え、
自分だけの色合わせを作り、自分で考えた好みの色の商品を
オーダーできるという優れたシステム。
これは色と形のバランスの訓練にとてもよいツールなので、
是非トライしてみることをお勧めします。
沢山チャレンジなさったら、いつか是非、
気に入った色の商品をオーダーなさってくださいね。

6月の色彩検定試験を受験なさった方、お疲れさまでした。
きっと、精一杯力を尽くされたことと思います。
試験後にいつも思い浮かべる言葉があります。
「青は藍より出でて藍より青し」
ということわざです。
これは、染料としてポピュラーな藍の色を染める藍草のことで、
藍草で染めた糸はもとの藍草より鮮やかな青色をしていることから、
「弟子が師匠の学識や技術を超える」、という意味があります。
色彩の勉強を始められた方、色の世界は奥深く、
未知の世界がたくさんあります。
どうぞこれからも色への興味をどんどん広げて、
是非、藍より青くなっていらしていただければと思います。
その扉を開くお手伝いが出来たら本当に嬉しいです。
