ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

30~40代の教育資金の貯め方

教育

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

質問
30~40代の教育資金の貯め方について、どう考えていけばよいか?

回答
前回、どの程度の教育資金が必要か回答してきました。
今回はその続編となる、どのように教育資金を貯めていけば良いのか、
その方法について解説していきます。
1人の教育資金に1000万円以上かかると聞くと、
そんなの難しいと感じられるご家庭も多いことでしょう。
しかしながら、これはあくまでも結果合計額の話。
実際には高校や大学の入学時にある程度まとまった資金が確保できていればよいのであり、計画的にコツコツ貯めていけば良いのです。
その方法として、(1)貯蓄、(2)投資、(3)保険という観点から対応できます。

まず、貯蓄の観点ではどのような方法があるのでしょうか。
普通預金で貯めていく場合には、
他の口座と区分けして教育資金だけのための口座をつくりましょう。
こうすることで、いまいくら貯まったか、
資金が不足しないかどうかを見極めることができます。
また、いちいち口座から資金を移すのが面倒という方には、
自動積み立て貯蓄をすすめてみましょう。
口座引き落としにより、毎月一定額を貯めていく方法です。
こうすることで、安定的にかつ着実に資金を貯めていくことができます。
このほか、財形貯蓄が会社にあるという方は財形を利用してコツコツ貯めていくことも
アドバイスしてみましょう。

こうした貯蓄のデメリットは、着実にお金が貯められる反面、
利息はほとんどつかいないことです。
そのため、利息はないものとして資金計画を行っていく方が無難といえます。
少しでも増やしながら教育資金を貯めたい方には、
(2)投資信託や(3)保険をすすめてみましょう。
いずれも積み立て方式でコツコツ運用していくスタイルをとっていくと、
毎月の負担感も軽減でき、楽しみながら運用が可能です。

ただし、投資信託の場合、
何に投資するかで長期的な運用結果は大きく変わってくることでしょう。
そのときの経済情勢をもとに見直しをしながら運用していくのか、
長期的に見て経済成長が実現できる国・地域へ投資していくのか。
この見定め、アドバイスは皆さんの腕にかかっています。
保険に関しては、保障重視か貯蓄重視かで選ぶ保険が変わってきます。
一般的にはこども保険を、増やす観点では低解約返戻金型終身保険をアドバイスされるとよいでしょう。
こども保険では、貯蓄重視か保障重視かをお客様とともに検討し、
望ましい選択肢を選んでいきましょう。
貯める、増やす両方の観点から、
お客様の資金計画に不安のないように導くことで、
大きな信用を得ることができることでしょう。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の問題に答えなさい。○✕、3択問題

【問題1】
贈与契約における財産の取得時期は、原則として、書面による贈与の場合は( ① )、
書面によらない贈与の場合は( ② )とされる。

1) ① 贈与契約の効力が発生した時 ② 贈与の履行があった時
2) ① 贈与の履行があった時 ② 贈与の意思表示をした時
3) ① 贈与契約の効力が発生した時 ② 贈与の意思表示をした時

<解答> 1
書面による贈与の場合、贈与契約の効力が発生した時、書面によらない贈与(口頭による贈与)の場合には贈与の履行があった時が贈与財産の取得時期となる。条件が達成されることで贈与の効力が発生する停止条件付贈与(例:国家試験に合格したら車を買ってあげる)の場合には、その条件が成就した時が贈与の取得時期となる。

【問題2】
公的介護保険の第1号被保険者の介護保険料は、当該被保険者が公的年金制度から年額18万円以上の老齢等年金給付を受給している場合、原則として公的年金から徴収される。

<解答> ○
第1号被保険者の場合、介護保険料の他、国民健康保険料(税)、後期高齢者医療保険料、住民税は原則として公的年金から天引きされます。介護保険料の場合には、65歳以上の者のうち、老齢もしくは退職、障害または死亡を支給事由とする年金を受給している者で、年間の支給額が18万円以上の者が公的年金から天引きの対象となります。

いかがでしたでしょうか?
それではまた次回、お楽しみに★