ファイナンシャルプランナースペシャリストによるこっそり裏講義

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

老後2,000万円問題が騒がれていますが、今更何を?といった話ですよね。
そうした話題に振り回されずに、コツコツご自身の自助努力でやっていくべきです。
ということで、今回は個人事業主のための年金制度を試験勉強かねて解説していきます。

個人事業主は国民年金第一号被保険者に該当します。
そのため、公的年金制度では必ず加入しなければならないのは「国民年金」だけとなり、
会社員や公務員とは異なり二階部分に該当する「厚生年金」はありません。

平成28年度における国民年金(老齢基礎年金)は満額で780,100円。
仮に夫婦で自営業を営む場合には二人の年金は1,560,200円となります。
月々およそ13万円の年金で過ごしていかなければなりません。

会社員と専業主婦の夫婦の年金受け取りの想定がおよそ毎月23万円であることを考慮すると、個人事業主との差は歴然です。そのため、できる限り早い段階から老後資金のために貯蓄を行うか、上乗せ年金を確保していくことが求められます。

そこで、個人事業主(実際には国民年金第一号被保険者)ならではの年金制度として、「国民年金基金」「付加年金」を紹介します。
国民年金基金の毎月の掛金は上限が68,000円と定められています。この掛金は社会保険料控除の対象となります。

付加年金は、国民年金保険料に月額400円を加算して支払うことで、
年金受給時に「200円×付加保険料の支払月数」が加算されるものです。
年金受給開始後2年間で元が取れる仕組みとなっていますが、物価スライドはありません。
また、保険料免除者や滞納者は加入できず、国民年金基金と付加年金の重複加入もできないため、いずれか一方を選択することになります。

このほか、第一号被保険者独自というわけではありませんが、
個人事業主のための年金制度として「確定拠出年金」があります。
確定拠出年金では掛金を加入者自身が運用するため、運用結果によって将来の受取年金額は変動します。
個人事業主の場合には、国民年金基金とあわせて月額68,000円が上限となります。
確定拠出年金の掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象になります。

もう一つ、退職金準備という視点から個人事業主のための制度を示しておきます。
それは「小規模企業共済」です。
小規模企業共済は、20人以下の企業の事業主や役員が加入できる退職金準備制度で、掛金は月額70,000円が上限となります。掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象となり、節税にもつながります。

こうした仕組みをうまく活用することで、
退職後の資金準備を構築する提案を皆さんがFPとして行えるとよいですね。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
2資産で構成されるポートフォリオにおいて、2資産間の相関係数が1である場合、ポートフォリオのリスク低減効果は最大となる。

<解答> ✕
2資産間の相関係数が-1である場合、ポートフォリオのリスク低減効果は最大となります。

【問題2】
不動産の賃貸に伴い受け取った敷金のうち、不動産の貸付期間が終了した際に賃借人に返還を要するものは、受け取った年分の不動産所得の金額の計算上、総収入金額には算入しない。

<解答> ○
返還を要しない場合には、受け取った年分の不動産所得の金額の計算上、総収入金額には算入します。

いかがでしたでしょうか?
それではまた次回、お楽しみに★



伊藤 亮太

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