ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

認知症保険・健康増進型保険など新しい保険

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

昨今では、従来の保険ニーズに加えて、認知症など現代ならではのニーズに取り組む保険が増えてきています。
こうした新しい保険は、今後加入者が増加すると想定されるため、
どういった保険が登場してきているのか把握しておくことは大切です。
そこで、認知症保険や健康増進型保険といった新しい保険について解説していきます。

■2025年には65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症になるとの推計も
認知症は、何らかの病気により脳の神経細胞が破壊されることで起こる症状や状態をいい、認知症が進むことで理解力や判断力が低下し、日常生活に支障が出てくるようになります。具体的には体験したことをすべて覚えていないといった状況です。

平成29年版高齢社会白書によれば、2012年には認知症高齢者数は462万人であり65歳以上
の高齢者の約7人に1人が該当していたとのことです。
これが2025年には約5人に1人が該当するようになるとの推計もあり、今後ますます認知症
に関心をもつ・悩みを抱えるケースが増えると想定されます。

そこで登場してきたのが、「認知症保険」です。認知症保険は、一定の認知症と診断された場合に一時金が支給されるものです。一生涯保障する終身型と一定期間保障を受けることができる定期型があり、いずれも一時金を受け取ることができるのは1回のみとなっています。
一時金以外にも、転倒事故の多い高齢者向けに骨折治療の保障が含まれるもの、死亡時の保障が含まれるもの、軽度の認知症障害でも保障されるものなど商品によって保障内容が異なります。認知症以外への保障が必要かどうかで使い分けるとよいでしょう。

■健康状況によりメリットが生まれる健康増進型保険
もう一つ健康増進型保険も知っておきましょう。健康増進型保険は、健康状況や健康に向けて行動しているかどうかによって、保険料が変動したり特典が付くといった保険です。具体的には、健康診断の情報を保険会社に提供することで特典が受けられる、人間ドックの結果通知書などにより保険料が安くなるといったメリットがあります。

こうした保険は、健康への意識を高め、健康でいられる人を応援する意味もあります。万が一に備えて医療保障などの保障を得ながらも、健康を維持するよう努力していきたい。そうしたニーズにマッチした保険といえます。
このように、健康を意識したもの、現代の病気にあわせた保険が多く登場してきています。新聞等で把握するように努めてください。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の問題に答えなさい。三択問題

【問題1】
民法の規定によれば、不動産の売買契約において、売買の目的物に隠れた瑕疵があり、買主が売主の瑕疵担保責任に基づく損害賠償の請求をする場合、買主は、その瑕疵がある事実を知った時から( )以内に当該権利を行使しなければならない。
1) 1年
2) 2年
3) 5年

<解答> 1)
不動産の瑕疵担保責任は、買主は、その瑕疵がある事実を知った時から1年以内に当該権利を行使しなければなりません。

【問題2】
投資総額2,000万円で購入した賃貸用不動産の年間収入の合計額が120万円、年間費用の合計額が40万円である場合、この投資の純利回り(NOI利回り)は、( ) である。
1) 3.5%
2) 4.0%
3) 6.0%

<解答> 2)
NOI利回りは、(年間収入-年間費用)÷投資総額×100(%)で計算できます。本問の場合、(120万円-40万円)÷2,000万円×100=4.0%となります。

いかがでしたでしょうか?
それではまた次回、お楽しみに★