ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

若年層の資産形成支援④

皆さん、こんにちは。

ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太です。

前回、iDeCoの解説を行いました。今回は、NISAの解説を行います。

NISAとは、少額投資非課税制度と呼ばれる、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られる利益が非課税となる仕組みです。

1月1日現在、20歳以上の人は「一般NISA」か「つみたてNISA」を毎年選択できます。 20歳未満の人は「ジュニアNISA」を利用することができます。

ここでは主に若年層を20歳以上とし成年の資産形成を検討していくため、 一般NISAとつみたてNISAについて解説します。

一般NISAとは、毎年120万円を上限として、株式や投資信託等への投資を行う非課税制度です。 投資により得た配当金や分配金、譲渡益は最長5年間非課税となります。つみたてNISAは、毎年40万円を投資上限とし、積立てていきます。

そして、一定の投資信託から得られる分配金や譲渡益が最長で20年間非課税となる仕組みです。

どちらか一方しか使えませんが、毎年選択可能です。一般的に、一般NISAでは非課税投資期間が最長で5年のため、どちらかといえば短期~中期売買を軸とします。

一方、つみたてNISAでは最長20年間の非課税期間を活かして中長期売買を軸とします。もちろん、一般NISAでは5年経過後に再投資するロールオーバーという仕組みもありますので、それを利用して期間を延ばす方法も考えられます。

本来であれば、若年層の資産形成は中長期です。子どもの教育資金などを軸にするのか、老後資産形成を軸にするのか、はたまた余裕資金の運用を軸にするのかで期間が変わってくるため、一概にどれを利用すべきと断定はできません。

筆者の考えでは、前回紹介したiDeCoは老後資金対策、一般NISAは余裕資金の運用、つみたてNISAは教育資金や老後資金対策といった観点で検討されるとよいのではないかと思います。

つみたてNISAの場合には、決めた投資信託をコツコツ買っていくことになります。この場合は、iDeCo同様、世界経済全体に投資する投資信託や先進国債券ファンドなどが候補に挙がります。

一方、一般NISAの場合には、現状では値上がり益重視の方が多いと思われるため、株式投信や個別の株式が軸となります。

2024年以降制度が変わるものの、現状では目標となる利回りを設定し、達成したら売却という方法が一般NISAではよいと考えます。

iDeCoとNISAを使い分けて運用するのもよいと思います。お客様の状況を聞きながら両方をうまく利用していくにはどうすればよいのか、アドバイスできるようになれると良いですね。

<過去問題の演習>

3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】

地震保険は、住宅総合保険などの火災保険契約に付帯して契約する必要はなく、単独で契約することができる。

<解答> ✕

地震保険は、住宅総合保険などの火災保険契約に付帯して契約する必要があり、単独で契約することはできません。

【問題2】

地震により、居住用の建物に収容されている家財のうち、1個または1組の価額が30万円を超える骨とう品が損害を受けた場合、地震保険の補償の対象となる。

<解答> ✕

地震により、居住用の建物に収容されている家財のうち、1個または1組の価額が30万円を超える骨とう品が損害を受けた場合、地震保険の補償の対象となりません。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★