ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

異業種から参入してきた新銀行

皆さん、こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太です。

今回は異業種から参入してきた新銀行業態について解説します。

2000年以降、都市銀行や地方銀行といった従来からある銀行とは異なり、異業種から参入する銀行の設立が見受けられるようになってきました。

異業種からの参入は主に3つの業態があります。

1つ目が、インターネット専業銀行です。2000年に設立されたジャパンネット銀行(2020年秋からPayPay銀行)をはじめ、ソニー銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行などはインターネット取引を中心とする銀行です。

営業上、一部で最小限必要な店舗は有するものの、それ以外はすべてインターネットでサービスの提供が行われます。

人件費や店舗運営コストがかからないため、預金金利が高く、手数料は通常の銀行に比べて低いところが多いといえます。

2つ目が、商業施設やコンビニをもとにした銀行です。

セブン銀行はイトーヨーカドーやセブンイレブンなどの店舗内にATMを構え、主に預金や振込を中心としたサービスを展開します。

イオン銀行は、イオンやミニストップにおいてATMを設置するほか、ショッピングセンター内に店舗を構え住宅ローンや外貨預金、投資信託の販売など広く展開しています。

コンビニではローソンも2018年10月よりローソン銀行の業務を開始しています。

3つ目が、中小企業向けの融資を主体とする銀行です。

以前は新銀行東京と日本振興銀行がありましたが、新銀行東京はきらぼし銀行に吸収合併され、日本振興銀行は経営破綻したため、現存しません。

なお、破綻した日本振興銀行の業務を承継した第二日本承継銀行はその後イオン銀行傘下となりイオンコミュニティ銀行となりました。

その後、イオン銀行に吸収合併され、消滅しています。

こうした点からいえることは、インターネット専業銀行と商業施設およびコンビニを軸とした銀行の異業種参入がうまくいっていること。

2020年度にはLINEとみずほフィナンシャルグループが共同出資によりLINE Bankを設立する予定となっており、今後さらに新規参入が加速する可能性が高まっています。

こうした動きはこれまでの伝統的な銀行経営、ビジネスモデルにも大きな影響を与える可能性があります。

<過去問題の演習>

3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】

国内で事業を行う少額短期保険業者と締結した保険契約は、生命保険契約者保護機構および損害保険契約者保護機構による補償の対象とならない。

<解答> ○

少額短期保険は、保険契約者保護機構の保護の対象とはなりません。

【問題2】

居住用建物および家財を対象とした火災保険では、地震もしくは噴火またはこれらによる津波を原因とする損害は、補償の対象とならない。

<解答> ○

地震、噴火、津波は、地震保険で備える必要があります。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★