ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

投資ビギナーのお客様に、NISAやiDeCoをわかりやすく説明するにはどうすればよいか?②

皆さん、こんにちは。フォーサイトFP講師の伊藤亮太です。前回に続いて、iDeCoをどう説明するとわかりやすいかという点について解説していきたいと思います。

■老後資金対策であればiDeCoをすすめる

iDeCoはどのような説明を行えばよいでしょうか。iDeCoは老後資金対策向けであり、年齢にもよるものの、NISAよりも長期での運用を検討される方が多いことでしょう。そのため、運用期間中は非課税であること、職業や加入する年金等により毎月の掛金上限が異なることなどを説明する必要があります。この際に、お客様の状況によりその方の掛金上限などを示してあげることが大切です。他のケースは場合によっては説明せず、お客様の場合はこうなりますといった説明の方がスッキリするかもしれません。

また、NISAとiDeCoの違いがよくわかっていないという方も多いため、NISAはいつでも売却したいときに売れ現金化できるものの、iDeCoは原則60歳以降でないと受け取りができない点は念押しすべきです。逆に言えば、手元にお金があると使っちゃう可能性がある方にとってはiDeCoで強制的に老後の資産形成ができる点はメリットと映る可能性があるため、お客様に引き出しできない点をメリットとして考えてコツコツ運用していくのもよいですよ、とお伝えしてもよいでしょう。

この他、NISAはあくまでも運用時の非課税にメリットがあり、iDeCoは運用時だけではなく受け取り時にも税制優遇があることも説明し、目的に応じてどちらを選ぶか決めていくといった流れで説明すると自然に理解が深まっていくかもしれません。

両方ともやりたいというご希望の方には、優先順位をつけるよう説明しておきましょう。目先の利益か長期のビジョンか。資金に余裕があれば両方やることに越したことはないが、そうではない場合もあります。キャッシュフロー表等をもとに、例えば長期重視ならiDeCoの掛金を多めにし、あとはつみたてNISAで運用していくことで両方の制度をうまく活用し、いずれの制度からも老後資金対策ができますよ。そんな方法をお伝えするのもよいでしょう。

NISAにせよiDeCoにせよ、一枚の表により比較を載せ、細かい点は後回しにして説明していくことで運用への関心がさらに高まると思います。是非皆様も試行錯誤しお客様などへ伝えられるようにしましょう。

<過去問題の演習>

3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】

公正証書遺言の作成においては、証人の立会いが必要であるが、遺言者の推定相続人はその証人となることができない。

<解答> 〇

推定相続人は証人になることができませんのでご注意ください。

【問題2】

相続税額の計算において、「配偶者に対する相続税額の軽減」の適用を受けることにより、納付すべき相続税額が算出されない場合、相続税の申告書を提出する必要はない。

<解答> ×

相続税額がなくとも、特例を使用する場合には相続税の申告書を提出する必要があります。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★