ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

人生100年時代の資産形成③

皆さん、こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太です。今回のお題はこちら。

35歳夫、33歳妻、子ども1一人(2歳)。現状教育費を貯めることで精一杯です。とはいえ老後資金も考えていく必要があります。どのように考えればよいですか?

20代~40代の子育て世代の場合、まずは教育費、住宅費用で手一杯というケースも多いのではないでしょうか。かといって、その後のことも見据えてできるうちに老後資金も貯めておきたいもの。お子さまが高校生や大学生になると大きく費用もかさむと一般的には想定できるため、できればその前までに教育費はある程度確保でき、その後の老後資金もある程度貯める体質ができるようにしておきたいものです。そこで、今回は教育費や住宅費用を確保しつつ、老後資金も視野に入れた資金設計をどう考えていけば良いか解説します。

まず、資金を短期と長期に分けて考えていきます。例えば、今後数年間で使う予定のある資金はできる限り預貯金で貯めることを優先します。住宅資金であれば、財形住宅を用いるのも手です。一方で、10年以上といった長い期間運用を視野に入れることができる場合には、資産運用を検討できます。なぜならば、時間を味方につけながら増やせる可能性があるためです。

このとき、例えば大学の教育資金確保のためであれば手堅くいくのであれば子ども保険(貯蓄重視)で加入する提案をしてみましょう。とはいえ、あまり増えませんので、その一方で月1万円ずつでもよいから投信での運用をしてみませんか、と提案してみましょう。事例の場合、大学費用は15年はかけて構築できます。月1万円の運用でも、15年間で元本が180万円となり、増やすことができればある程度のまとまった資金となります。これに子ども保険が上乗せされれば、計画的な資金確保が可能となることでしょう。

住宅購入がいくらになるのか、子どもを私立に行かせるかどうかで話は変わってきますが、基本的には短期的に必要な資金は現預金で確保していくことが望ましいです。こうして住宅や教育費用がある程度確保できる見通しが立てば、老後資金確保に動きます。早いことにこしたことはありませんが、まずは目先の資金確保が第一優先、中長期的に余裕が出てきたら少しずつでも老後資金対策を行います。事例の場合、仮に15年後から資金確保に動いてもおよそ10~15年は時間があります。それより前から動けるなら余裕資金のうちいくらかをつみたてNISAや確定拠出年金で運用を開始してみてはと提案します。50歳からであれば、あまり無理をせず貯蓄主体で貯めていくことをすすめてみましょう。

<過去問題の演習>

3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】

自用家屋の価額は、原則として、「その家屋の固定資産税評価額×1.0」の算式により計算した金額により評価する。

<解答> ○

自用家屋は固定資産税評価額で評価すると覚えておきましょう。

【問題2】

現に建築中の家屋の価額は、その家屋の費用現価の70%相当額により評価する。

<解答> ○

建築中の家屋は、費用の70%相当と覚えておきましょう。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★