ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

2級学科試験について

みなさん、こんにちは。
毎日寒いです。
インフルエンザの流行のピークが過ぎたようですが
まだまだ油断はできません。
ちなみに、私はどういうわけか子どものころから
毎年3月は風邪をひいて数週間ダウンします。
1年度分の疲れなのでしょうか・・・うーむ・・・

さて、今回は、先日の2級学科試験の簡単なコメントをしたいと思います。
ここのところ、難易度がやや高めの回が続いた内容と比較すると
今回は得点しやすい問題が多かったと思います。

<ライフプランニングと資金計画>
公的介護保険に関する問題がまるまる1問出題、
しかもやや細かい内容が問われていますが、
かなり昔に出題された内容の類似問題なので
たまたまその問題を解いていた受検生は楽勝だったかもしれません。

その他のテーマも過去問題の類似問題ばかりで
本来の出題水準であったと思います。

<リスク管理>
生命保険の一般的な商品に関する問題は、毎回必ず出題されますが
今回は、少し踏み込んだ細かい内容が問題になっていたような気がします。
定番の問題で演習をしてきた人にとっては「えぇぇ~…(泣)」というような問題ですね。

また、法人が契約者の場合の保険料の経理処理の問題が
今回は出題されませんでした。
珍しい・・・
その代わりに、福利厚生をテーマにした問題になっていました。

この科目は、本来よりもやや簡単な部類に入る内容だったと思います。

<金融資産運用>
こちらの科目も、過去問題の類似問題が多く
その中にやや詳細なことを問う問題が選択肢レベルでありますが、
そんなときは、消去法で正解がわかる、という程度でした。

NISAの問題もすっかり定番化してます。

<タックスプランニング>
いつもよりもさらに得点しやすい内容だったと思います。
基本中の基本ばかりが出題され、
法人税の問題は2問しか出ないし・・・
得点源になる内容でした。

<不動産>
過去問題の類似問題または同じ問題が多く、
かなり得点しやすい内容だったと思います。
とは言っても、受検生の10人に9人は「不動産は苦手」という傾向にある
わけですから、講師の立場からみて得点しやすいと思っても
不動産が苦手な受検生の立場から見れば、難しかったのかもしれません。

<相続・事業承継>
いつもと違う珍しい問題がいくつかありました。
親族関係図を見て、親族の範囲と親等を考える問題が出ました。
内容は難しくはないのですが、慣れていないという観点から難しく感じ、
また、試験当日、この問題を見て精神的に焦って解けなかったという受検生が
あってもおかしくない問題でした。

また、贈与税の課税財産に関する問題は、「そこ、あんまり勉強していない!」
と、嘆く声が聞こえそうな内容でした。
内容そのものは難しくはないのですが・・・

それから、成年後見制度と公正証書遺言に関する問題については、
FP試験としてはやや細かいことが問われていましたが、
消去法で正解は選べたと思います。

その他、得点源になる問題が数問、選択肢ベースでやや細かいことを
問う問題が数問、というような他の科目と比較したら
難易度はやや高めの内容だったと思います。

【全体として~最近の傾向】
過去問題の類似問題が多いですが、
出題テーマの論点の問い方が、以前とは違う角度から聞いて来たり
より深く細かいことを問うような問題が増え、
単に丸暗記すればなんとかなる試験では
なくなってきているような気がします。

つまりは、基本的な事項をしっかりと理解したうえで
より細かい知識を上乗せしていくことが重要になってきています。

具体的な対策としては、
これまで以上に過去問題をすみからスミまできちんと解いて
類似問題を確実に取りこぼしのないように得点することでしょう。

基本的なことをきちんと理解&暗記することは
これまでと同じで大切です。
それこそが、より重要になってきていると思います。