ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

投資信託にかかる費用、目論見書の見方のポイント

皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。

今回は投資信託にかかる費用や、目論見書の見方のポイントについて解説していきます。

投資信託の販売時には、どのような費用がかかるのでしょうか。具体的には、購入時、保有期間中、換金時にわけて費用がかかります。

購入時には「販売手数料」がかかります。これは販売する金融機関皆様の手数料となり、購入価額に一定率を乗じた値です。投資信託によって手数料率は異なります。なお、金融機関によっては販売手数料をとらないとする「ノーロード投信」もあります。

保有期間中には、運用管理費用として「信託報酬」がかかります。これは販売会社、受託会社(一般的には信託銀行)、委託会社でわけることになります。販売会社は収益分配金や償還金支払いの取扱い費用として、受託会社は資産の保管・管理費用として、委託会社は運用や目論見書等の資料作成などにかかる費用として受け取ります。

この他、監査法人による監査のための費用や株式等の売買において証券会社等に支払う売買委託手数料などもかかることになります。

換金時には、受益者(投資家)間の公平性の確保を図るために、「信託財産留保額」がかかります。これは、換金するための取引コストの負担といった意味があります。一般的には換金時の基準価額に一定率を乗じることにより求められます。なお、信託財産留保額がかからない投資信託もあります。

こうした費用は「目論見書」やパンフレットに記載されています。どの程度の費用がかかりそうか、まずはじっくり確認してみましょう。

次に、目論見書について解説します。目論見書とは、投資信託の説明書に該当します。これは、投資信託を購入する前に取得できるほか、欲しいときに受け取ることもできるものです。

具体的には、その投資信託の特色や哲学(何に投資を行うか、どういった考え方に基づいて運用を行うか)が記載されています。また、前回解説した投資信託のリスクについても記載されています。

最も確認すべき点は、特色や哲学部分と、運用実績です。他の同じような投資信託と比較して運用成績はよかったのかどうか、現状の経済・政治情勢から見て運用内容や哲学は適切かどうかをしっかり確認する必要があります。なお、運用実績が良かったとしてもそれはあくまでも過去の話であり、今後も良いとは限りません。そのため、目論見書を利用するときはあくまで参考として、最終的にはご自身で経済・政治情勢を把握し、その時々の運用に適した投資信託を選ぶ力を養い、運用ができることが重要です。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の各文章を読んで、正しいものまたは適切なものには①を、誤っているものまたは不適切なものには②を、解答用紙にマークしなさい。
【問題1】
日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)の資金使途は、受験にかかった費用(受験料、受験時の交通費・宿泊費等)および学校納付金(入学金、授業料、施設設備費等)に限られる。

<解答> ×(②)
教育一般貸付は、入学金や授業料などの学校納付金のほか、受験料など受験にかかった費用、アパートやマンションの敷金、家賃といった在学のために必要となる住居費用、教科書代、通学費用、学生の国民年金保険料などの支払いに充てることができます。

【問題2】
健康保険(協会けんぽ)における標準報酬月額等級は、被保険者の報酬月額に基づき、50等級に区分されている。

<解答> ○(①)
健康保険(協会けんぽ)の標準報酬月額等級は50等級にわかれています。なお、厚生年金の標準報酬月額等級は31等級にわかれています。

いかがでしたでしょうか?最新の過去問からピックアップしてみました。しっかりおさえてください。
それではまた次回、お楽しみに★