ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ
富裕層の年齢・性別内訳はどうなっている?

日本の富裕層の属性はどのような状況でしょうか。ここでは、ボストンコンサルティンググループ「グローバル・ウェルスレポート」と株式会社JTB総合研究所「富裕層の価値観と旅行」をもとに説明します。

■富裕層の大半が50代後半以降

 JTB総合研究所によれば、日本の富裕層の大半が50代後半以降と推計されています。56歳~65歳が36.3万人、66歳~75歳が35.2万人、76歳以上が16.5万人。実に日本の富裕層(グローバル・ウェルスレポート引用、金融資産100万米ドル以上保有者。110万人と推計)のうち80%が50代後半以降の方であることがわかります。30歳以下は1.1万人であり、若年者が占める割合はかなり低いのが現状です。

 これは当然のことといえましょう。一般的に、子育てを終えた世代では資金にゆとりができ、また老後資金設計という観点から資金を貯める傾向があるほか、年功序列の場合にはどうしても40代後半~50代で年収が高くなるため、富裕層の割合が高まるのでしょう。富裕層開拓では、日本の場合、どうしても50代後半以降が大きなターゲットとなります。まずはそこから開拓した方が効率的といえます。

■男性が6割、女性が4割

 JTB総合研究所「富裕層の価値観と旅行」では、日本の富裕層を「世帯年収3000万円以上あるいは世帯金融資産5000万円以上の個人」と定義しています。この調査レポートでは、日本の富裕層の60.3%が男性であり、39.7%が女性となっています。少し古いデータですが、キャップジェミニとメリルリンチ・ウェルスマネジメントによる「ワールド・ウェルス・レポート2011(日本語版)」によれば、日本の富裕層のうち男性が69%、女性が31%となっています。おおよそ男女比6:4ないしは7:3ほどの比率であると想定できます。女性の比率が意外に高いと感じる方もお見えかもしれません。経営者やドクターで資産が多いといったケースの他、夫が先に亡くなり相続で資産を受け継ぐケースも多いのではないかと考えられます。

 JTB総合研究所によれば、富裕層の65.6%が50代以上。富裕層の居住地機は関東がおよそ半分、中部、近畿地方をあわせると82.8%を占め、大都市圏に集中していることがわかります。やはり大都市に富裕層は集中する傾向にあるようです。

<過去問題の演習>

3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】

相続税額の計算において、「配偶者に対する相続税額の軽減」の適用を受けることにより、納付すべき相続税額が算出されない場合、相続税の申告書を提出する必要はない。

<解答> ✕

配偶者に対する相続税額の軽減を利用して相続税額の支払いがない場合、相続税の申告書を提出する必要はありますのでご注意ください。

【問題2】

相続税額の計算において、相続開始時に保険事故が発生していない生命保険契約に関する権利の価額は、原則として、相続開始時においてその契約を解約するとした場合に支払われることとなる解約返戻金の額によって評価する。

<解答> ○

生命保険契約に関する権利の価額といわれたら、解約返戻金の額で評価と思い出してください。

いかがでしたでしょうか?

それではまた次回、お楽しみに★