行政書士講座の講師ブログ

習慣化

皆さん、こんにちは!

フォーサイト専任講師・行政書士の福澤繁樹です。

何かを続けていくうえで、習慣化は、とても大事なポイントです。

人間は、残念ながら意志の力では、自分をコントロールするのは難しいように思います。

ゲームや、飲酒などのように、それ自体が快楽に結びつくようなものは、簡単に習慣化します。

しかし、食事管理や資格の勉強のように、そのことを行うことが快楽に直結していない場合には、脳がその行為を拒否します。

人間の脳は、非常に利己的というかわがままというか、自分に正直なので、嫌なことは嫌とはっきりいいます。

そして、私たちは脳の強力なコントロールに打ち勝つことができない場合が多いので、結果として、空いた時間を勉強ではなくゲームなどに費やしてしまうことになります。

しかし、それでは当然のことながら、資格の勉強はすすみません。

それでは、どうすれば良いのか?

それは、最初に脳を教育するしかありません。

それは、あたかも小さな子供に歯磨きやお片づけを教えるようなものです。

ポイントは、小さな子供でもできるように、やりやすく工夫し、そして毎回行うことが出来たら褒めてあげることです。時にはご褒美も有効でしょう。

不思議なもので、それを続けて一定期間が経過すると、今度は黙っていても自分からお片づけや歯磨きをするようになります。つまり、黙っていても自分から勉強をするようになるということです。

これを、「習慣化」というのだと思います。

ポイントは、自分が冷静に思考したこと、この場合は「資格試験に合格するために勉強しようと考えた」ことも自分の脳の行為ですが、いざ勉強しようとしたときに「拒否をする、さぼる」のも自分の脳の仕業であるということです。

この矛盾を整合的に解決するために、私たちは、自分自身で勝手に「意志の力」というものを仮定し、「脳は悪くないが意志が弱い」というようなロジックを生み出し、そして、それに惑わされているので解決策が見えにくいのです。

そうではなく、そもそも、脳には実は二人の人間が住んでいるのだと考えてください。そのうちの一人は、教師のように冷静になすべきことを考えて教えてくれるが、もう一人はまるで幼児の様に教育されていない者です。

そして、それぞれの担当が、冷静な教師は思考担当、幼児は実行担当となっていると考えてください。

もちろん、この幼児に悪気はないのですが、いかんせん教育されていないので、少しでも嫌だなと思うと逃げ出してしまいます。決して、自分自身の意志の力が弱いというようなものではなく、単に教育されていないだけ、つまり知らないだけなのです。

したがって、まずはこの幼児に対して、幼稚園の先生のように優しく教えてあげることが重要なのです。

たとえあなたが40歳でも、50歳でも、もし継続力が幼児であれば、いきなり難しいことやキツイことをするのはNGです。幼稚園の先生が行うように、まずは簡単なことを指示し、そしてそれが達成されたら適切に褒めることが重要です。

これを繰り返していけば、幼児はやがて自分で歯磨きやお片づけができるようになるというわけです。

ちなみに、当然ですが、お片づけが上手に習慣化できても、手洗いうがいの習慣化はまた別の問題です。習慣化は、ある程度は共通性がありますが、やはり分野ごとに練習は必要です。

ですから、仕事が習慣化していても、だからといって学習も自動的に習慣化できるというわけではないということです。

ただ、習慣化していくプロセスは同じですので、意識的に物事を習慣化できるようになったら、勉強、日記、読書、運動習慣、筋トレ、食事管理など継続的に行うものを習慣化することは得意になると思います。

ちょっと抽象的な話で恐縮ですが、自分自身の経験も含めて、習慣化というのは、そういうことなのだと理解している今日この頃です。

今回は、このへんで。