保育士講座の講師ブログ

保育士試験では国語力も必要です

平成30(2018)年後期の「保育の心理学」で次のような問題が出題されました。

問2 
次の文は、乳幼児期の言葉の発達に関する記述である。下線部分の心理学用語が正しいものを〇、誤ったものを✕とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

選択肢C  
「ママ」は単語であるが、発話場面では状況に応じて
「ママがいない」「ママのくつだ」のように、
文と同じように様々な意味を相手に伝えている。これを一語文という。

この選択肢の正誤は、〇✕どちらでしょうか。

一語文は、単語一語のみの言葉であり、二語文は、「ママ どうぞ」
「パパ いた」のように2つの言葉をつなげた形です。
そのため、✕ではないかとも思われるかもしれません。 

しかし、この設問は、「ママがいない」「ママのくつだ」が
一語文であるかどうかを問うているのではありません。
子どもが「ママ」とだけ言ったとしても、状況に応じて、
「ママがいない」「ママのくつだ」といった様々な意味をもち、
文としても機能することがあることを一語文というかどうかを問うています。

したがって、正解は〇になります。

保育士試験では、このように国語力が必要となるような問題も出題されます。
一見すると、合っているように見えても、
実は正解が異なるといった問題も見られるため、
問題文の読解は、落ち着いて取り組みましょう。