ITパスポート講座の講師ブログ

IoTの便利さと怖さ

皆さん、こんにちは。

IoTが話題です。
Internet of Thingsの略で、
あらゆるものがネットにつながる世界のことを指します。

カーナビがネットにつながり走行情報
(平均時速や時速0kmで走った時間など)が提供されると、
あらゆる道路の走行情報が明らかになります。
渋滞情報よりも詳細な道路情報がわかるわけです。

自動車メーカー純正のカーナビはこのシステムを実用化しており、
純正ナビを組み込んだ車がメーカーのサーバーにデータを送り、
サーバから各車に最も効率的なルートを提供しています。
 
日々、実際の走行情報がメーカーのサーバに蓄積され、
それに基づいてルート予測がなされると同時に、
その日のデータで修正で加えられるわけですから、
効率的なルートを選ぶ精度はかなり高く、とても便利に感じます。

しかし、車がネットとつながるということは、
悪意ある人ともつながる可能性を意味します。
悪意ある人がネット経由でカーナビに侵入するとどうなるでしょう? 

ハッカーに車を制御されてしまうのです。
現に、アメリカのハッカー集団の国際会議で、
ハッカーが車を乗っ取るところが実演されました。
 
車の大部分はコンピュータによって制御されています。
その制御装置にネット経由で侵入されると、大変なことになります。

昔の車は、アクセルを踏むとその分だけ燃料噴射が装置のノズルが開くというような、
物理的(アナログ)な構造でしたが、現在の車はアクセルを踏むと
どのくらい踏んだのかという情報がコンピュータに送られ、
コンピュータが噴射装置のノズルを制御します。

燃費を高めるために急発進は禁物ですが、
最近の車はドライバーがアクセルを急に踏んでもすぐに反応しないのは、
コンピュータ制御が絡んでいるからです。

逆に言えば、ネット経由でこれらの制御装置を支配されると、
ハッカーの思うままに車を操られてしまいます。

とすると、ネット時代に安全な車は、
カギを差し込んでイグニションを回し、クラッチを踏んでギアをつなげ、
キャブレーションで燃料を噴射するという、
昭和初期の車だということになりますね。

個人的には好きですが・・・。