ITパスポート講座の講師ブログ

高速取引 すげぇぇぇぇ!!

皆さん、こんにちは。
 
先日、コンピュータのすごさをまざまざと見せつけられました。
現在、株の売買ではHFT(High Frequency Trade)
の割合が高くなってきているそうです。

HFTとは超高速取引の略で、
市場を取り巻く環境の変化に合わせた最適な株式売買を行うよう
プログラミングしておき、コンピュータに自動売買させる取引方法です。

例えば、市場で取引されているすべての株式に対する注文を監視し、
売り注文より買い注文が多くなってきたら(株式の供給より需要が多くなってきたら)、
すぐにその株式を買うようにプログラムしておくわけです。

どんなときに買うか売るかは売買する人によって異なるでしょう。
人は、自分が考える売買手法をコンピュータにプログラムしておいて、
あとはコンピュータに任せるわけです。
しかも、コンピュータが自動的に行いますので、
超高速で正確に取引してくれます。多くの投資家がこの取引を用いているそうで、
東京証券取引所での株取引の半分以上をHFTが占めているそうです。

11/4の市場のお昼休み中、ホンダがタカタ製エアバッグを使わないという発表を行いました。
エアバック問題でタカタの株価はずっとさえない状況が続いており、
11/4も午前の終値は昨日より150円ほど安い1,226円でした。

当然この発表が行われると同時に売り注文が殺到し、
午後の取引が始まる直前には気配値が1,112円まで下がりました
(気配値とはその価格で取引が成立するであろう価格)。
みるみる値下がりする様は恐ろしくもありました
(私はタカタの株式を保有していないので、単なる見物人に過ぎませんでしたが)。

しかし、12:30になる直前、一気に気配値が1,198円へ大幅上昇! 
こんな急激な変更に個人の手動投資家がついて行けるわけがありません。
おそらく、12:28くらいまでは売り注文が殺到するのをみて、
コンピュータがどんどん売り注文を入れていたのでしょう。

しかし、午後の取引が開始される寸前に売り注文がぴたっと止まり、
買い注文が入るようになったのでしょう。
それにコンピュータが反応して、買い注文を入れ始め、
それを見た別のコンピュータが追加の買い注文を入れということが繰り返されて、
一気に90円近く上昇したのでしょう。

人間がネットで取引するとしても、取引する銘柄を選び、
取引数量を入力し、価格を指定し、注文するための
パスワードを入力しなければ注文を出せません。

ですから、注文しようと思ってから注文するまで2~3分はかかってしまいます。
しかし、コンピュータはこの作業を1/1000秒で行います。
その結果がこの値動きです。人間はついていけません。