ITパスポート講座の講師ブログ

数字の見方の練習 -生産性が低いのは失業率が低いせい?-

みなさん、こんにちは。
ITパスポート講座担当の小野です。
世の中はGW。いろいろ誘惑が多くなりますが、
何とかがんばっていきましょう!

今回は、数字の見方について少し考えてみましょう。

日本は生産性が低いから
それをあげていかなければならないといわれます。
でもなぜ日本の生産性が低いのか、
いまいち実感として理解できないんです。
ですから、いつも、生産性が低いとされる
納得できる理由を探して(考えています)。
 
日本では欧米ほど解雇が容易ではありません。
そのため、景気が悪くなると従業員の給料を下げて、
雇用を維持するということがしばしば行われます。
そのため、欧米に比べると失業率が低くなっているといわれることもあります。
リーマンショック後には、欧米では失業率が10%くらいになりましたが、
日本は5%くらいでしたしね。
 
そうか。失業率が低い分、一定量の仕事を多くの人々でシェアしているから、
1人当たりの生産性が低くなっているのかも? 
そこで、ちょっと計算してみました。
 
A国、B国のGDPが42,750,000円、労働力人口が10,000人、
総労働時間(労働者全員の労働時間の合計)が21,375時間だっとします(両国とも同じ)。

一方、A国の失業率が5%(就労人口9,500人)、
B国の失業率10%(就労人口9,000人)だとしましょう。
このとき、生産性はどうなるでしょうか?

計算してみれば明らかですが、いずれも同じです。
A国の生産性=1人当たりGDP(4,500円)÷1人当たり労働時間(2.25時間)
=2,000円/時間

B国の生産性=1人当たりGDP(4,750円)÷1人当たり労働時間(2.375時間)
=2,000円/時間

どうやら、失業率は生産性に関係なさそうですね。
引き続き、また、その理由を探したいと思います。