ITパスポート講座の講師ブログ

アレクサ、大丈夫?

皆さん、こんにちは!
ITパスポート講座担当の小野です。
もうすぐ7月。もう気分は夏休み!
でも勉強は続けましょうね。

やはり、起こってしまいました。AIによる事故・トラブルです。
スマートスピーカのアレクサが、人間の会話を聞き間違えてしまい、
ちょっとしたトラブルを起こしてしまいました。

ある夫婦が普通に会話していただけでしたが、
アレクサはその夫婦の会話の中に出てきた単語を
“録音せよ”“メールを送れ”という命令と聞き間違えてしまい、
実際に録音して、他人に送りつけてしまいました。

幸い、送信先がその夫婦の知り合いで、会話の内容も他愛のないものであったため
何の事故にもつながりませんでしたが、
時と場合によっては大変なことになっていたかもしれません。

他にも自動運転車が道路横断中の歩行者との事故を起こしてしまうなど、
いくつかの問題・トラブルが生じていますね。

AI(コンピュータ)のレベルが上がり、様々なことが自動化されるようになると、
人間が判断して行うよりも事故やトラブルは減少すると言われていますが、
はたしてどうなるのでしょうか? 

AIが進化すれば「間違わない人間ができあがる」
ようなイメージを持っていましたが、
果たしてどうなるのでしょう?

AIが進化すれば人間と会話できるようになり、
会話の文脈から様々なことを読み取る能力も上がってくるのは間違いないでしょう。

でも人間に近づけば近づくほど、合理的な思考ではない曖昧さが必要になってきて、
それをAIが修得できるのかという疑問がわきます。

行動経済学の世界では、人間の意思決定は合理的ではなく、
人それぞれの価値観にもとづいた主観的な意思決定がなされていることを前提とした
経済理論の構築が主張されています。

経済学の教科書では、金利が低くなれば多くの人が
借金をして様々な消費を行い景気回復に資すると書かれているわけですが、
バブル崩壊後の日本では、どんなに金利を低くしても人々は消費を増やしません。

なぜ増やさないのか? 
それは人々が置かれている環境がそれぞれ異なり、
借金や消費に関する人々の考えもそれぞれ異なり、
…というように、様々な面で合理性をキーワードにできない状況が
増えていることの一例でしょう。

そうなると、人々ごとに異なる主観性を前提とした合理的ではない
曖昧さを理解できるAIは完成するのか? 

とても興味のあるところです。
さて、どうなるでしょう?