ITパスポート講座の講師ブログ

自分の首を絞めるのに!

皆さん、こんにちは!
ITパスポート講座担当の小野です。
行楽の秋。遊びに行きまくりたいですね! 
でもダメか・・・。勉強しなきゃ。

健康保険の問題。年金問題に比べるとインパクトが小さいからか、
あまり大きな報道はなされません。
しかし、こちらも年金の2/3位の予算を必要としていて、かなりインパクトは大きいです。

健康保険については、自営業者・無職の人
(主に退職世代)・その家族は自治体が運営する国民健康保険に入り、
サラリーマン(とその家族)は企業が運営する健康保険組合に入ります。
でも問題を生じさせているのは、その加入者が消費した医療費の負担です。

国民健康保険:加入者が半分を負担し、残り半分は国と自治体が負担する。
健康保険組合:加入者が半分を負担し、残り半分は所属企業が負担する。

要するに、健康保険組合はすべて自前でやっているけど、
国民健康保険は自前では完結せず、税金が投入されているということです。
税金は多くの国民が払うのですから、サラリーマンは自分たちの健康保険組合を
自分たちで運営した上に自営業の人達の医療費まで負担しているということですね。

あるいは、もし企業負担がなければその分だけ企業の利益が増えて
株主への配当となったはずですから、国民健康保険は企業の株主にも負担を背負わせているということになります。
さらに、企業が運営する健康保険組合には、後期高齢者の医療費を特別に拠出させていて、
健康保険組合の運営はとても厳しくなっています。
 
そんなこんなで、企業が、健康保険組合を解散し、
社員を国・自治体が運営する健康保険に移行させるケースが相次いでいます。
企業としてみれば、自分たちの社員の医療費のために一定額を負担するのは納得できるでしょうが、
他の人達の医療費まで負担する余裕はない
(すでに税金が投入されている健康保険のために拠出する余裕はない)ということでしょう。

でもでも、政府はまだまだ健康保険組合の負担を上げようとしています。
後期高齢者の医療費を健康保険に負担させたりなどなどです。
そうすれば企業が運営する健康保険組合の運営はもっと厳しくなるから税金を投入しなければならない
健康保険の加入者が増えて政府はもっと苦しくなるという悪循環になることは目に見えているのに、
なぜ、健康保険組合に負担させるのでしょう? 

優秀な官僚が運営している制度なのですから、そんなことは分かっているでしょう。
それでも自分の首を絞めるようなことはするのには何か理由があるはず。
何なんでしょうね?