ITパスポート講座の講師ブログ

高学力・高デジタル技能をもつ日本人なのに…

皆さん、こんにちは!
ITパスポート講座担当の小野です。
暑くなってきました! 寝冷えなどすることなく、ご注意を!

OECD(経済協力開発機構)からちょっと考えさせられるデータが公表されました。
スキルアウトルック2019という調査によると、過去1年で学習に取り組んだ成人は、OECD平均で45%ほど、日本は35%ほどという結果になりました。前回のブログで紹介したリクルートワークス研究所の結果と同じような数字になっていますね。OECDの中でも米国やニュージーランドは55%くらいの人達が過去1年で学習に取り組んでおり、日本人の私としてはちょっと考えさせられます。勉強しなければ、世界から、どんどんおいてけぼりを食らってしまう!

その一方で、基本的な学力は高いということです。OECDが実施している学力試験(PIAAC)からは、学力が低いと判定される人々がOECD平均では15%ほどいますが、日本人は5%ほどです。つまり、基礎学力は高いのです。
また、デジタル技能についても同じ傾向です。OECD平均ではデジタル技能が低い人が20%くらいいますが、日本人は10%ほどです。
つまり、世界的に見ると、基礎学力があり、現代において必須の技能であるデジタル技能もそこそこ持っているのが日本人です。

 しかし、一方で大人になって学習を続けている日本人は35%ほどでOECD平均よりも少ないわけです。これは何を意味するのでしょう。おそらく、年齢が低いときに集中的に学習し、そのときに得た知識・技術で一生乗り切ってしまうということでしょうか。確かに、日本人で、18~22際くらいで高校・大学を卒業し社会に出たら、もう一度学校に入り直して学ぶという人はほとんどいませんね。社会に出たら、仕事をしながら勉強するか、勉強しないかという2択になってしまうことが大きな要因として考えられるでしょう。

 ここで疑問が湧きます。学力が高く、デジタル技能を持つ日本人なのに、なぜ日本の生産性は世界で最低なのでしょうか? おそらくこれは管理職の管理技術が低いからでしょう。管理職(会社)が従業員をうまいこと使いこなしていないのでしょうね。管理職が行うべき従業員の指揮を放棄して、長時間働くことにすり替えているような気がしてなりません。