ITパスポート講座の講師ブログ

目的と手段

皆さん、こんにちは。

ITパスポートの勉強をしている皆さんにとって、
目的と手段の関係を考えることはとても大切ですね。
システム開発の部分でも、「このような業務においてこのようなシステムが必要」という目的が設定されて、
「どのハードウェアとどのソフトウェアをどのように組み合わせるか」という手段の話になります。

目的を設定し、それを達成するための手段を選択する。
これは、実は、ITパスポートの勉強の局面だけでなく、
どんな勉強や仕事であってもとても大切なことだと思います。

例えば弊社のテキストは、どの講座でも必要最低限のことしか記載していません。
試験に受かることが“目的”なのであり、テキストは“手段”にすぎないからです。
“目的”を達成するために必要ないことを“手段”とするのは避けなければなりません。

ですから、試験範囲だけどほとんど出ないような項目を勉強するよりは、
ほとんど確実に出題される項目に多くの時間を割くほうが合理的です。

ところがこういった思考からすると、理解できない事象が時々起こります。
自宅近くの交差点では、交通安全の旗を持ったおじさんが4人立っているんですね。
2013年の年末頃からでしょうか。それぞれの角に1人ずつ、あわせて4人です。

夕方から立っているようですが、周りはあまり明るくないので、
車を運転している人がその旗を持っているおじさんに気づくかどうかは微妙なところです。

そのおじさんたちはただ立っているだけで、横断歩道を渡る子供たちを誘導したりするわけでもありませんし、
旗を振って交通安全を呼びかけるようなこともしません。
ただただ、ひたすら立っているだけなんです。

さて、これはどんな目的を達成するための手段なのでしょう? 
多くの人が「事故を減らすためではないか?」と思うでしょう。
私も多分そうだと思います。だとすれば次に聞きたくなるのは、

・おじさんが立つ前の事故の発生件数がどれくらいか
・おじさんが立った後の事故の発生件数はどれくらいか
・事故を減らすためにどれだけのコストがかかったのか
ということですね。

でもそういった情報を探すことはできませんでした。
何処かで公表されていると思うのですが、
まだまだ私もITスキルが低いのでしょうか、それとも手段が目的化しているのでしょうか。