ITパスポート講座の講師ブログ

みんなに余裕を

皆さん、こんにちは。

先日、ある女性がこんな裁判を起こしました。

雨の日に銀行に行くと、銀行の入り口に置いてあるマットが濡れていて、
そのマットが滑って打撲してしまった。

滑りやすい雨の日にマットをおいている銀行は
客の安全を確保するという義務を果たしていない。
だから、損害賠償しろ。

なんと、女性は勝訴してしまいました。裁判所も「客の安全を確保しろ」と言いました。
 
“なんと”と書いてしまいましたが、私の感覚としては滑りやすくなっているのは
わかりきっているんだからそのくらい考えて行動したらどうかと思ってしまいます。

もちろん、一切銀行に非がないとはいえないのでしょう。
でもあまりにも消費者側にたった判決すぎると思うのです。

そして、こういった出来事・風潮が、最終的には日本人から考える力を
奪ってしまうのではないかと心配になってしまいます。
 
ちょっと前も書きましたが、ある人がほこりだらけの10年ものの扇風機を動かして、
発火してしまい、企業が損害賠償させられるという事件がありました。

中学校の理科で勉強した電流と抵抗と熱の関係を思い出せば、
ほこりまみれの扇風機から発熱する危険性は予測できると思います。

ましてや、今回の裁判での濡れると滑りやすくなるというのは理科で勉強するまでもない、
誰もが経験してきたことと思います。
 
こういった判決が普通になると、ちょっと恐いですよね。

もちろん、正当なクレームは商品・サービスのレベルを高めますが、
あまりにも消費者側に偏ったクレームまで認められるようにあると、
そのクレームに対応するために、あるいはそのようなクレームが生じないように従業員の負担が増え、
労働環境が悪化しかねないと思うのです。

悪化した環境の中で働いていると、
自分がお客さんになったときちょっとしたことで他人(他社)を攻撃する可能性も高まり、
結局は回り回って、みんなの首を絞めることになってしまいそうで恐いです。

みんなが少しずつ寛容になれば、
社会全体がゆとりある感じになると思うのですがどうでしょう?