ITパスポート講座の講師ブログ

どちらがおトク?

皆さん、こんにちは。

現在の社会はITの進展で至るところでコンピュータネットワークが使われ、
仕事・生活の利便性がどんどん高まっています。
そんな中、技術的には十分可能であろうにもかかわらず、
わざわざ人手をかけているところがあります。百貨店のレジシステムです。

この前、長男のランドセルを買いに行ったときのことです。
ランドセルコーナーで支払をしようとすると、
私が提示したクレジットカードと駐車券を店員さんが持って、
そのフロアの中央にあるレジまで店員さんが走って
(厳密にいうと、急いで歩いて)いって決済をしてくるんですね。
何とも不思議な光景です。

百貨店で、各売り場にレジが置かれていないのはなぜでしょう?
今時のレジ(POS)はまさにコンピュータそのものです。
百貨店には会計処理を行うためのサーバーが置かれているはずですから、
各売り場のレジ(コンピュータ)を会計処理サーバーに接続すれば、
どの売り場でも同じ処理が可能なはずです。

そんなのLANでつなげばいいだけの話ですよね? 
さらにいうと食品売り場では各売り場ごとにレジがあるのに、
洋服などの売り場では売り場ごとにレジがないのはなぜでしょう?

いろいろ考えてみましたが、わかりません。
レジを操作するために特別な技術が必要だとは思いませんし
(だって、コンビニでもスーパーでもレジのバイトは誰でもできますよね?)、
販売員がお金をくすねるのを防ぐためなんて理由も考えにくいですよね。

販売員がお金をくすねるのを防ぐために売り場にレジを置かず、
フロアの中央のレジまで走らせているとすると、
どちらがよりコストのかかる方法なのかなんて考えてしまいます。

商品が売れるたびに販売員が売り場からフロア中央のレジまで走る場合、
決済ごとに5分ほどの無駄な時間が生じます。販売員1人あたり、
1日1時間くらい(12件の販売)は決済のためにフロアを走っていることでしょう。

1日の労働時間が8時間だとすれば1/8を決済のための時間に割いている
=その販売員の給料の1/8はフロアを走らせるために払っているということになります。

月給20万円の販売員だとすれば、その人の給料のうち、月に2.5万円、年30万円が
走ることに対する給料だということになります
(現実には社会保険料などの社会コストも上乗せされますので、
販売員にフロアを走らせるコストはもっと高くなるでしょう)。

ということは、販売員1人あたりが、年間30万円以上
くすねるのであればフロア中央にレジを置くのが
合理的であるということになりますが、どうでしょう?