社会保険労務士講座の講師ブログ

平均点

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の加藤です。

先週、令和3年度試験の合格発表がありました。
自己採点で合否が微妙だった方は、
結果が気になり、落ち着かない日々が続いていたでしょう。
結果がよくなく、来年も受験かなと思っていても、勉強を再開できないで
いた方もいたでしょう。

合格発表があり、結果がはっきりしました。
もう一度チャレンジという方は、
来年度に向けて本格的に勉強を再開です。

さて、今回は、令和3年度試験の得点状況を分析してみます。

択一式の平均点は、32.3点でした。
令和2年度は31.5点でしたから1点近く上昇しています。
問題のレベルから考えた場合、同程度、もしかしたら、低下することも
考えられましたが、そうなりませんでした。

この原因として、いろいろな理由が考えられます。
令和3年の問題は労働関係がどちらかといえば難しく、
社会保険関連は比較的取組み易かったといえます。
このことが関係していて、労災保険法と雇用保険法は平均点が下がっていますが、
他の科目は上がっています。
特に、国民年金法は0.9点、ほぼ1点上がっています。
これはトータルの平均点に大きく影響したといえます。

そして、国民年金法の平均点が上昇した理由は、厄介な事例問題が減少した
ことが起因していると考えられます。
労災保険法と雇用保険法の平均点が下がったのは、事例や行政手引などからの
出題が多かったことが影響していると考えられます。

これらのことから、今後も事例問題の出題状況によって合格基準点に影響が
出てくると考えられます。

個々の学習においては、やはり事例に対応できる力を身に付けることが
できるようにしていく必要があります。
ただ、多くの事例を知ればよいというものではなく、基本の知識から
応用して事例に対応できる能力を身に付けることが大切です。