社会保険労務士講座の講師ブログ

経過的加算

みなさん、こんにちは。

平成28年度試験まで2カ月です。
勉強は進んでいますか?
フォーサイト専任講師の加藤です。

さて、今日は、年金の話を1つ。
年金を勉強していると疑問があれこれ出てくるってことあります。
わかり難いところありますから。

そこで、
老齢厚生年金に加算される経過的加算について、質問を受けることがあります。

昭和24年4月2日以後に生まれた一般の男子などは、
経過的加算は支給されないのでしょうか?
という質問です。
つまり、特別支給の老齢厚生年金を受ける場合に、定額部分が支給されない者については、
経過的加算が支給されないのか?ってことですが。

経過的加算は、定額部分と老齢基礎年金の差額を補うという趣旨で加算されるものです
から、このような疑問が生じるのは、もっともです。

ただ、経過的加算の要件に生年月日の要件はありません。
ですので、定額部分が支給されない者、
さらには、特別支給の老齢厚生年金がまったく支給されない者
であっても、経過的加算は加算され得ます。
定額部分が現実に支給されなくとも、仮に支給されるとした場合の額、
その額と厚生年金保険に加入していた期間に応じた老齢基礎年金の額
との差額が支給されます。

ということで、
もし、試験で、経過的加算の支給について、生年月日の要件などが出てきたら、
誤りですからね。
間違えないようにしましょう。