危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

過去問「場所に関する規制」 横断的な知識が問われる問題

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回までは、場所に関する規制の総論的な内容について一通りご紹介してきましたので、
今回は、「場所に関する規制」の本試験問題を見ていきたいと思います。

「場所に関する規制」については、内容的にそこまで難しくありませんが、
今回紹介する問題のように横断的な知識が問われる場合があります。

法令上、製造所等の所有者等が市町村長等にあらかじめ届け出なければならないものは、
次のうちどれか。

1.危険物保安監督者の解任
2.危険物保安監督者の選任
3.製造所等の用途廃止
4.製造所等の譲渡または引渡
5.危険物の品名、数量または指定数量の倍数変更(製造所等の位置、構造、設備の変更を要しないもの)

この問題でポイントとなるのは、届け出るタイミングについてです。

時系列で見た場合、届け出には、「あらかじめ(○○日以内)=事前」と「遅滞なく=事後」と2つに分けることができます。

選択肢を見ると1.~4.については、「遅滞なく=事後」のタイプですが、
5.については、「あらかじめ(○○日以内)=事前」のタイプです。

よって、正解は「5.」になります。

なお、具体的には、製造所等の位置、構造、設備の変更をせずに危険物の品名、数量または指定数量の倍数変更を行う場合は、あらかじめ(変更しようとする日の10日前まで)その旨を市町村長等に届け出る必要があります。

この問題では、「変更しようとする日の10日前まで」というより具体的な数字については問われていませんが、この部分についても出題の可能性がありますので、しっかりと整理をしておきたいところです。

次回も引き続き、場所に関する規制の総論的な内容について本試験の過去問を見ていきたいと思います。