みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。
前回は「第4類の共通事項」のうち「性状」に関してご紹介しましたので、今回は、「第4類の共通事項」のうち「消火方法」についてご紹介していきたいと思います。
第4類の危険物に対しては、霧状の強化液、泡、二酸化炭素、ハロゲン化物、粉末による消火が有効ですが、以下のような点に注意が必要です。
▪棒状の強化液を放射する消火器を使用すると危険物が飛散するため、霧状に放射しなくてはなりません。
▪水溶性の危険物(アルコール類(2-プロパノール、エタノールなど)、ケトン類、酸化プロピレン、アセトン、アクリル酸、酢酸、プロピオン酸など)は耐アルコール泡(水溶性液体用泡消火剤)を用いなければなりません。
▪舗装面または舗装道路に漏れたガソリンの火災に噴霧注水を行うことは、ガソリンが水に浮き、燃焼範囲を拡大させ、水が側溝等を伝わり、ガソリンを遠方まで押し流すため、消火方法としては不適応です。
消火方法については、本試験問題において、以下のような「理由」や「適応・不適応の判断」が問われることもあるため、なぜ、その消火方法を用いる又は用いてはいけないのかということを明確にしておいて下さい。
「水溶性の危険物は、一般の泡消火剤を用いても泡が消えてしまうため効果的ではありません。そのため、泡が溶解したり、破壊されることがないよう、水溶性液体用泡消火剤を用いることになります。」
上記のポイントは、第4類危険物の中でも水溶性の危険物に対して、「なぜ」一般の泡消火剤が適切でないのか、という理由及び「何が」適切な消火方法なのかというところです。
本試験でよく問われるポイントであるため、しっかりと押さえておきたいところです。
今回は、「第4類の共通事項」のうち「消火方法」についてご紹介しましたので、次回は、「第4類の共通事項」のうち「貯蔵・取扱い」についてご紹介していきたいと思います。