みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。
前回は特殊引火物のうち「ジエチルエーテル」についてご紹介しましたが、今回は、特殊引火物のうち「酸化プロピレン」について見ていきたいと思います。
酸化プロピレンは、各種化成品の原料として使用されることが多く、ポリウレタンやポリエステルの製造に用いられています。
沸点が35℃であるため、夏場には気温が沸点(35℃)を超える危険性があります。
なお、酸化プロピレンは、プロピレンオキシドとも呼ばれ、以下のような特徴があります。
▪重合しやすい
▪塩素やアンモニアと反応し発火、爆発する危険性がある
▪有毒な蒸気を発生する
▪皮膚につくと凍傷のようになる危険性がある
▪水より軽く(液比重が1より小さい) 、水によく溶ける
酸化プロピレンは、二硫化炭素、アセトアルデヒド、ジエチルエーテルと異なり、第4類の危険物のなかで、一番○○という特徴がありません。
そのため、あまり大きな特徴といえるものはないのですが、重合しやすいという特徴はしっかりと押さえておきたいところです。
なお、重合とは、一種類またはそれ以上の単位物質の分子が、二つ以上化学的に結合することで、もとの物より分子量の大きい化合物をつくることをいいます。
今回は、特殊引火物のうち「酸化プロピレン」についてご紹介しましたので、試験で問われる特殊引火物については一通りご紹介しました。
次回は、特殊引火物のまとめとして、「本試験の過去問」についてご紹介していきたいと思います。