みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。
前回は特殊引火物のうち「酸化プロピレン」についてご紹介したことにより、特殊引火物については一通り見たことになります。
そこで今回は、「特殊引火物に関する過去問」について見ていきたいと思います。
特殊引火物の性状について、次のうち誤っているものはどれか。
1.アセトアルデヒドは、非常に揮発しやすい。
2.ジエチルエーテルは、特有の甘い刺激性の臭気があり、アルコールによく溶ける。
3.二硫化炭素は、無臭の液体で水に溶けやすく、また水より軽い。
4.酸化プロピレンは、水、エタノールに溶ける。
5.二硫化炭素の発火点は100℃以下で、特殊引火物の中でも特に低い危険物の1つである。
危険物に関する試験は、ある一つの危険物の内容についてのみ問われることもあれば、本問のように、特殊引火物の性状について、横断的に問われることがあります。
このようなタイプの問題に限らないことですが、自分が正誤判断しやすい選択肢から判断していき消去法というアプローチをするもの良いと思います。
この問題に関していえば、特殊引火物のなかで、出題頻度に照らすと、二硫化炭素とアセトアルデヒドは、ジエチルエーテルと酸化プロピレンより高いので、例えば、選択肢の1、3,5から正誤判断していくといった具合です。
なお、本問の正解(誤っているもの)は、選択肢の3です。
なぜなら、二硫化炭素は、一般に特有の不快臭がしますが、水に溶けにくく、比重は1.3で水よりも重いためです。
危険物取扱者の試験として、性状という科目は、この水に溶けるか、水より重いかという2点が良く問われるということは、以前ご紹介したとおりです。
今回は、「特殊引火物の過去問」のうち横断的な問題についてご紹介しましたので、次回は、特殊引火物の過去問のうち「二硫化炭素に関する過去問」についてご紹介していきたいと思います。