みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。
前回は第1石油類の全体像についてご紹介したので今回は、第1石油類のうち「ガソリン(自動車ガソリン)」」について見ていきたいと思います。
ガソリンは、原油を蒸留、精製したものにさらに化学的処理を加えた混合物であり、第1類の危険物と接触すると、爆発性の過酸化物を生成することがあるため注意が必要で、以下のような特徴があります。
▪引火点は一般に-40℃以下
▪発火点は約300℃(高温体と接触すると発火する)
▪燃焼範囲は1.4~7.6vol%(おおむね1~8vol%)である
▪水より軽い(液比重が1より小さい)
▪水に溶けない(非水溶性)
▪特有の臭気がある(石油の主成分である炭化水素)
▪蒸気は空気より重く(蒸気比重は3~4)、過度に吸引すると頭痛、目まいを引き起
こす
▪自動車ガソリンは、元々は透明であるが、灯油や軽油と区別するためオレンジ色に着
色されている
▪流動により、帯電しやすい
ここで、自動車ガソリンという表現が気になる方もいると思いますので、補足しておくと、一口にガソリンといっても、日本工業規格は、ガソリンを自動車ガソリンの他、航空用ガソリン、工業用ガソリンの3種類に分類しています。
危険物取扱者の試験においては、自動車ガソリンと表現されていることも多いですが、単にガソリンと表現さえていれば、自動車ガソリンのことと考えれば、良いでしょう。
ガソリンは、この試験を受験しない方であっても日常的にも見聞きするとてもメジャーな危険物であり、第4類の危険物の中でもとりわけ重要です。
毎回試験でガソリンについては、出題されるため、過去問演習でも重点的に取り組んでもらいたいところです。
今回は、第1石油類のうちガソリンについてご紹介しましたので、次回は、第1石油類のうち「ベンゼン」についてご紹介していきたいと思います。