みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。
前回は第1石油類のうちベンゼンについてご紹介したので今回は、第1石油類のうち「トルエン」について見ていきたいと思います。
トルエンは、ベンゼンと性質がよく似ていますが、毒性はトルエンの方が低く、有機溶剤などに広く使用されています。特にシンナーや接着剤の主成分として用いられており、以下のような特徴があります。
特徴
▪ベンゼン核を有する無色透明の液体
▪引火点が低い(4℃)
▪有毒な蒸気を発生する
▪特有な芳香がある
▪水より軽い(液比重が1より小さい)
▪水に溶けにくい(非水溶性)
▪濃硝酸と反応し、トリニトロトルエンを生成することがある
トルエンは、前回ご紹介したとおり、ベンゼンとの相違点・共通点について問われることがあります。
これは、トルエンとベンゼンの性質がよく似ているためだと考えられます。
具体的には、以下のような共通点があります。
・蒸気:有毒
・炭化水素の分類:芳香族炭化水素
・色・状態:無色の液体
・引火点:常温(20℃)より低い
・水溶性・非水溶性の別:非水溶性
危険物の性状に関しては、何回もご紹介しているとおり、「水に溶けるか溶けないか」という点が本当によく問われますので、普段の学習の時から意識しておいて下さい。
今回は、第1石油類のうちトルエンについてご紹介しましたので、次回は、第1石油類のうち「エチルメチルケトン(メチルエチルケトン)」についてご紹介していきたいと思います。