危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

エチルメチルケトン(メチルエチルケトン)とは

みなさん、こんにちは。

フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は第1石油類のうちトルエンについてご紹介したので今回は、第1石油類のうち「エチルメチルケトン(メチルエチルケトン)」について見ていきたいと思います。

エチルメチルケトンは、メチルエチルケトンとも呼ばれ、印刷インキや有機溶剤などとして用いられ、以下のような特徴があります。

特徴 

▪引火点が低い(-9℃)

▪アセトンに似た臭気がある

▪水より軽い(液比重が1より小さい)

▪水にわずかに溶ける(区分は非水溶性)

▪過酸化水素と反応し、エチルメチルケトンパーオキサイド(第5類危険物)を生成する

エチルメチルケトンは、これまで紹介した他の第1石油類と比べると、出題頻度は高くありません。そのため、学習があまり順調に進んでいない場合には、後で学習してもよいでしょう。

危険物の性状に関しては、特徴の他、火災予防の方法及び消火の方法が出題されます。このエチルメチルケトンは、特徴よりも以下のような火災予防の方法が出題されます。

▪換気をよくする

貯蔵容器は密栓する

▪火気を近づけない

▪日光の直射を避ける

▪冷所に貯蔵する

第4類の危険物は、火災予防の方法は、多くの危険物で共通するところが多いのですが、エチルメチルケトンにいついては、「貯蔵容器は密栓する」という点は、優先的に暗記してほしいところになります。

これはエチルメチルケトンパーオキサイド(第5類危険物)の貯蔵・取扱い方法である「貯蔵容器は通気口付きのものを使用する。」との混同を狙った引っかけ問題が出題されることから注意が必要です。

今回は、第1石油類のうちエチルメチルケトン(メチルエチルケトン)についてご紹介しましたので、次回は、第1石油類のうち「酢酸エチル」についてご紹介していきたいと思います。